2012年 フランス
小学生の頃に、池田理代子さんの
「ベルサイユのばら」にはまって以来
フランス革命関係、
オーストリアつながりで
シシーまで、関連のある作品は
知る限りのものを見ていますが、
この作品ほど
マリー・アントワネットの生まれながらに
持っていたはずの品位を無視した
作品は珍しいと思いました。
300年以上前に生まれた方の
お話で、その時代の本人を知るすべもなく
私は物語でしか彼女を知らないわけですが
なにしろ、きっかけが「ベルばら」ですので
女王の持つ、特別の品だけは
彼女をとらえる際に忘れないでほしかったのですが。
「お勉強嫌い」が災いし、
一般人にはやろうと思ってもできないほどの
散財をおかしてしまい、
政略結婚で、恋人は夫以外に
本当にいたかもしれません・・・。
ですが、マリア・テレジアの娘としての
誇り高さだけは、ゆるぎなく一生涯
彼女の中に生きていたことは
なぜだか、私の中で「絶対」なのであります。
その誇りを彼女がたくさんの失敗の中の
どこで、どのように踏みとどまるきっかけに
してきたかはわかりませんが、
今回、この映画、焦点が
まったくそこにいっていないのが
個人的には残念でした。
他の映画でも、
やたら、コケティッシュに
革命にというよりも
ぜいたくなベルサイユにベクトルが向いた
作品はありました。
現実から目をそらしがちな
彼女の欠点は事実なのでしょう。
でも今回の作品は、いきなり革命が
目の前まで迫ってきているのに
この期に及んでなんだか潔悪い
自分勝手な女が描かれている感じ。
きっとあったはずの王妃の威厳に
まったく触れないのも
マリー・アントワネットに対する冒とくのように
「ベルばら」ファンの私には感じられました。
それにしても、歴史上でも
本当にさっさと逃げたらしいポリニャック夫人。
このひとに関しては
どの資料を見てもいやな気持になります。
高貴な世界って孤独なのでしょうね・・・。
