先程、東京農工大学で発表して参りました。
●東京農工大のケヤキ並木は、とても美しく癒されます!
●コロナ以降、学会はハイブリッド(オンラインとリアルでの同時開催)が多くなりました。会場にはほとんど人がいません。
発表した症例はどんなものだったかというと…
夜、カビキラーを使って浴室を清掃していた飼い主さん。
すぐ背後でその作業を完了まで見学した猫チャンは、翌朝、呼吸困難となり、動物病院に入院となりました。
入院中に胸に水が溜まったり、心筋炎のような状況になりましたが、10日後に無事に退院。
次亜塩素酸ナトリウムは、バイ菌が居なくなりキレイになって安心~!と思っている貴方!使い過ぎると貴方もいなくなりますよ。
薬にはリスクもあるのです。病気の原因となる微生物(細菌、カビ、ウイルスなど)は死にますが、私達の身体を守ってくれる微生物も死に、自身の身体にもダメージを与えます。
このような薬に対するネガティブな報告を、世間は無視しがちです。何故なら、薬が身体に悪いというイメージがあると、売上げに影響するからです。ですから、なるべくそのような情報は隠そうとします。
薬は全て悪とは申し上げません。薬は使いようです。しかし、過ぎたるは及ばざるが如し、中庸、薬のリスク、などの格言を考慮していただきたいのです。
この症例の発表は、大発見したとかすごい治療したとかではないのですが、漂白剤に関するネガティブな報告を、ちゃんとした形で世に残して世間に周知させたい、ただそれだけで発表し、学会誌にも投稿いたしました。
しかし、最初に投稿した学会では、「そんなことあるわけないだろう」的な批評をいただき、掲載を却下されました。
とても悔しかったので、自分になじみのある循環器学会に再投稿いたしまして、何度も書き直して、やっと学会誌に掲載されることとなりました。素直に嬉しいです。
そして、20年来お世話になっている大学の先生から、こう言われました。
「小宮先生を良く知っている人であれば、あの論文に書いてあることは理解できるけど、小宮先生を知らない人がみたら、この人何書いているんだ???って思うよ。」
つまり、私=まじめな人が書いた論文だからでっちあげじゃないだろう的な?
ちなみに、このとき飼い主さんは無症状でした。
猫は身体が小さく、体重は人間のおよそ1/15、解毒能力は人間よりも劣ります。
そして、人間よりもかなり床に近いところで暮らしています。次亜塩素酸ナトリウムの入った溶液から蒸散する『毒』は床に近いところの空気に溜まるので、人間よりも猫の被害が甚大になるのです。
さらに、猫にはグルーミングの習性があるため、空気中を浮遊する毒物が被毛に付着すると、舐め取って食べてしまいます。ですから、飼い主さんには症状が出ないけれども、猫チャンには重い健康被害がでたのです。
こう考えると、柔軟剤やイマドキの合成洗剤にはいっているいろいろな化学物質によって、まず最初に健康被害に遭うのは犬猫だろうと思います。ただ、因果関係ははっきり証明できないけれども...。
●あれから数年経ちますが、この猫チャンは今も元気です!



