先日、日本中の土壌改良をしながら、大地の声を届ける矢野智徳さんのお話会にお伺いしました。

前回の台風で、土砂崩れの被害が大きかった大島からも声がかかり、何日も現地入りをして調べたことを交えながら、お話は進みました。

矢野さんは元は造園業をしており、その頃から「木はなぜ枯れるか」と考え、検証していたそうです。
仲間からはそんな事をしていたら仕事はなくなると言われましたが、潰れるまでやってみようと造園業をやめて、今は日本各地の土壌の改善をされています。

矢野さんのお話はこのような内容でした。

自然の調和を考えずに作る人工構造物(コンクリート構造物)は、土の中の水脈を阻害してしまう。
水の流れを滞らせないためには、土の中の「空気」の循環が大切。

土の中の空気が動くことによって、水が動く。

ストローに水を半分ほど入れて、指で上を止めた時を想像したらわかると思う。
空気を止めている時は水は動かない。
指を話すと空気が通ることにより、水は排出される。
土の中でも同じことが起きている。

大雨が降った時に水が地下の水脈を通って谷や海へ流れて行くようになっている。
天然水脈は受容と排出がうまくいっているが、人工構造物の水脈が滞っている所は、そこがダム化して地形崩壊が起きている。
災害と水脈は繋がっている。
人が手を出していない自然の所は壊れてはいない。

大雨が降り、水と一緒に流れた木や石、土などが橋に引っかかると簡単にダムができる。
下にせき止められた水が溜まり、上の斜面の液状化となって山崩れは起きる。

大島の調査写真を見せてくださいました。
photo:01


photo:02



土砂災害のあった下流にコンクリート構造物があります。
グレーの四角いのがコンクリートダムで、上のピンク色部分が土石流。
下の赤い部分が堆積流です。
こう見ると、大雨が降ったとしても、天災なのか人災なのかと考えてしまいます。

矢野さんはこう続けます。

皆、大島の事は大島だけで、たまたま起こったことと思っている。
これは全国どこでも起きる可能性がある。
遠くの山々で起きることが、下の平野部の影響を受けていることを、皆気がつかない。

改善方法は、今あるコンクリート構造物の近くに、空気や水を通すこと。
特に空気の循環ができるように手助けをすること。
全部壊して元に戻さなくても良い。

反対運動ではなく、改善運動をし、やれる事だけでもやれば、まだ間に合うと思う。

その場所の環境を読み取り、取り組めば、そんなに大変なことではない。

大地の声を聞き、呼吸ができるように対応する。
これは自然界全てに共通する思考で、摂理そのものです。


このような貴重なお話を聞かせていただきました。
今までは下が止まるから、上が崩れてくるという発想はありませんでした。
今ある建造物を壊さなくてもいいという所に希望が持てます。
否定ではなく、改善する、そしてその結果は早くでています。

一緒に同席していた方に、大島にお寺があり、矢野さんが調査で入られていた時に、お庭の固められたような、歩くと滑るような土を見てもらったそうです。
近くに空気と水の通り道を作ったそうで、その後、土が呼吸しているかのような、歩いても心地いいような土に改善したそうです。
その効果にかかった時間は1ヶ月だそうですよ。
私も参加した人も、みんな驚いていました。

これは土の中、地球で起こったことですが、私はいつも自分の体に似ていると思っています。
水の道は、体にとって血の道。
薬も時にせき止めます。
土の中に空気を通すことは、人間でいえば呼吸でしょうか。
呼吸、体の末端まで酸素が届くイメージをしてみましょうか(^^)

今日も良い一日となりますように☆彡

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