この部屋にた越して来て早くも7年近い歳月が流れ

雑然としてきたので、今流行りの『断捨離』でもしようと

壁の奥に、忘れられ くたびれて、ヨレヨレに成っていたレターラックが目についた。

ラックにさして有る手紙などを雑な手つきで仕分けていたら

見覚えのない1枚の絵はがきが手からこぼれ落ちた。







ふっと気になり はがきを返してみた。






歯が浮きそうな、キザな台詞だなぁ。と思い差出人を探すも書いていない。

手がかりは無いかと消印をみたら

遥か600キロ離れた遠距離恋愛の彼からだった。

そう、ホットでぎこちない付き合いだした頃の彼からのメッセージ…。





この頃は、病魔に侵され先の見えないまさに『泥沼』の中に私はいた。

そして彼は、無防備にもその『泥沼』の中に入って来て

暗い底無し沼の様な中を長い歳月を掛けて私を救出しようと闘ってくれた。

その苦闘の日々を忘れないでと言わんばかりに

この絵はがきが、私の手からこぼれ落ち

私に語りかけたのか…。

暗い泥沼に彼が手を差し伸べた彼の思いが、この小さな1枚に籠められていた。