『瀕死の未亡人』については以前より注意喚起してきましたが、この手口は『典型的なパターン』から少しでもずれたとしても、詐欺であることは変わりありません。
よく詐欺メールを集めたサイトで見ると、『キリスト教徒』を装う瀕死の未亡人が多いということにお気づきでしょう。『あなたと知り合えたのは神様の思し召しです』みたいなことを言い、慈善団体や宗教団体、被災地などへ、末期がんなどで余命いくばくもない未亡人がもう使うことのないであろう巨額の遺産を寄付する手助けをしてほしいなどと言ってくる。
この『パターン』が、『キリスト教徒』じゃなくて『仏教徒』や『神道』や『無宗教系スピリチャリスト』みたいなものを装ったり、宗教色のない誠実な人を装っていたら、どう考えますか?
答えはもちろん、『キリスト教徒』だろうが『仏教徒』だろうが『神道』だろうが『宗教色の少ないスピリチャル系』だろうが『無宗教の誠実な人』だろうが詐欺です。設定がなにであっても基本パターンは同じです。
(1)余命幾ばくもない富豪未亡人や富豪がいて、とても信心深い。日本人狙いの場合、外国の大金持ちと結婚していた日本人妻を名乗る。ほかにも戦地で瀕死の状態の兵士、紛争地域で瀕死の状態の孤児(富豪の子供や王族など)など、パターンは何でもあり得る)
(2)その人には巨額の遺産があり、子供も親族もいないので、自分で使うことがない。(お金はポンドで言ってくるケースが多いが、ドルでも日本円でもフランでも何でもあり得る。)
(3)このお金を慈善団体や宗教団体、被災地など『お金が必要なところ』へ寄付したいという。寄付先を特定の宗教や目的(孤児とか被災者支援など)を言ってくる場合もあるし、『どこでもあなたが望むところに寄付してください』という場合もあり。
(4)第三者が後見人などの役割を担っており、コミュニケーションが富豪・未亡人から第三者に代わる。第三者は未亡人の病院のあるところの牧師・神父・イマーム・僧侶など宗教系の人や、医師・看護師・介護士など病院関係者、もしくはお金を直接扱う弁護士や銀行員などを装う。
(5)第三者から巨額の遺産を受けとるための手数料や税金、口座間移し替えの費用、マネーロンダリングではないことを証明する費用(その他何でもあり)としてお金が請求される。一度お金を振り込むと、次々と請求され、詐欺だと気づくまで続き、未亡人のお金が被害者の手に届くことはない。
(6)被害者がおかしいと気づいて未亡人と連絡を取ろうとすると未亡人は既に亡くなっていたり病状悪化したりして連絡が取れない。または、別のパターンとしては連絡がとれると、医師や聖職者や弁護士を名乗る『第三者』は信用できるので彼らの言うとおりにしてほしいと未亡人に頼まれる。
このパターンから多少外れても、本質的に同じならやはり『瀕死の未亡人詐欺』の変種であることに変わりはありません。


