インターネットを使って誰かほかの人の写真を使った偽プロフィールで近づいてくる国際ロマンス詐欺師。その写真が他人のものだとわかると相手が詐欺だと納得する被害者の方は少なくありません。しかし、その写真が盗用されているとわかった時、写真の人にコンタクト取りたいという衝動にかられる被害者の方は少なくありません。国際ロマンス詐欺被害者の方々には写真の人とコンタクト取らないようにアドバイスしていますが、残念ながら様々な動機からコンタクト取ってしまう方々はおられます。

 

では、写真を盗用された方々は、自分の写真盗用や、それに伴う詐欺被害者からのコンタクトについてどんなことを言っているでしょうか? 『写真の人は何と言っているか』というシリーズを毎週火曜日リリースでお送りします。

 

■ アメリカの退役軍人、Denis Carter大佐

 

News4 Nashville 

「Retired soldier caught up in international catfish scam」

国際ロマンス詐欺に巻き込まれた退役軍人 2018年9月8日の記事

 

 

プエルトリコの女性はアフガニスタンに駐留するという米軍兵とSNSで知り合い、交際を始めた。男は米国陸軍の制服を着た写真を使っており、女性と電話で話もした。女性は彼に四千ドルを必要としていると言われ送金するが、更に送金を求められたときに関係が気まずくなり、女性も疑問を感じるようになった。そして彼の名前をGoogleで検索すると、テネシー州のテレビのインタビューに答える「彼」の記事を見つける。「彼」が海外に駐留しているのではなく米国国内にいることを知り、テレビ局に問い合わせた結果、女性は自分が詐欺に遭ったことに気づいた。

 

チューリップチューリップチューリップ

 

その写真の人はデニス•カーター大佐という退役軍人で、少なくとも月に二回は詐欺被害を受けた女性から連絡を受ける。彼の写真が盗まれるようになったのは2009年頃から。フェースブックのアカウントがハッキングされ、写真が盗まれたという。

 

彼にコンタクトを取ってくる女性はカナダ、フィンランド、リトアニア、南米、ドイツなど様々で、お金を送った後になぜ連絡くれなくなったのかと聞いてきた。カーター大佐は、毎回「このようなことが起きてしまって申し訳ない、しかしそれは私ではない」と被害女性たちに伝えていた。

 

女性たちは、彼の写真を使った詐欺師が『海外に駐留する寂しい米兵』で愛を求めていて、『生き残るため』もしくは『彼女らに会いに行くため』にお金を必要としていると言っていたという。

 

「何千ドルものお金を取られた女性たちは気の毒だと思います。フェースブックのプライバシー設定を強くしましたが、既に写真は流出してしまっています。殺到してくる詐欺被害者の女性たち一人ひとりに返事をすることはできません」

 

カーター大佐にとって、押し寄せてくる詐欺被害者たちは悪夢のようなものでした。

 

先に出てきた女性は、本当は本物のカーター大佐と話をしたかったと言います。しかし彼が被害者たちから遠ざかる理由も理解できると言います。たとえカーター氏を好きになってしまったとしても、そのカーター氏は彼女を全く知らないのです。

 

 

ひまわりひまわりひまわり

 

写真を使われてしまった方々は、精神的にも金銭的にも打撃を受けた詐欺被害者をお気の毒に感じるのはもちろんです。しかし、次から次へとくる被害者からのメッセージは決して歓迎されるものではないことが分かります。最初は一人一人話を聞いていたとしても、それがどんどん増え、止むことがないのでやがて詐欺被害者からの連絡を避けるようになります。これ以上詐欺被害者からいかなる内容の連絡も受けたくないと感じるでしょう。
 
時々、写真の本物の人を見つけてコンタクト取ったらブロックされたという話を聞きます。ある方は、コンタクト取ったとたん何も言わずにブロックされ、別の方は『お気の毒に』と優しい言葉をかけられた後で何の説明もなしにブロックされたそうです。詐欺被害者の方の立場で考えると非常に落胆させられることだと思います。しかし、写真の人の側に立って考えると、「またか、もううんざり」という感じでしょう。詐欺被害者の方々に『写真の人にコンタクトとらないで』とアドバイスする理由の一つは、コンタクトとるならば写真の人の拒絶反応で落胆させられることがあるからです。