『不正のトライアングル』をリブログして書いた『被害者の行為の正当化』の記事ですが、Twitter上で「ロマンスおばさん」と呼ばれて揶揄されていたと思われるご本人と思しき方が1日だけ姿を現し、ツィート主とは異なる話をされていました。「#ロマンスおばさん」のハッシュタグで流れていた話がどこまで本当なのかも検証が不可能ですし、ツィート主と自称ご本人どちらが本当のことを言っているのかも検証不能です。国際ロマンス詐欺注意喚起ブログの立場としては、どちらの内容を支持するしないという方向は避けたいと思います。
本記事の内容を加筆修正し、『不正のトライアングル』の視点だけに焦点を置いた内容に編集させていただきました。元の記事は年末まで保存しその後削除します。
Twitterで流れていた内容がどこまで本当なのかは別として、国際ロマンス詐欺に遭っている方が職場にいる場合、遭遇しうる状況として、被害者がネットで知り合っただけの恋人を心配し、緊急感を持ったばかりに仕事関係に迷惑をかけると言ったことは十分ありうると思います。5月に有罪判決が出た業務上横領事件ほどの大きなことではないにしても;
- 会社で支給されたスマホを使って詐欺師と電話をしたり、使用アプリを入れてチャットをする
- 勤務時間中に詐欺師と電話(メッセージングを含む)をする
- 詐欺師の緊急事態を重視するあまりに、提出物や納期などの期限を忘れる
- 詐欺師の状況を優先するあまり、仕事上の約束の優先順位を下げてしまう
- 詐欺師のために遅刻したり、出張や営業回り中に勤務時間中に・欠勤もしている??
今まで被害者サイドの話を聞く機会が多く、忠告した方からの相談もお友達やご家族など、被害者の方の味方になっている方が多かったので、国際ロマンス詐欺被害を受けている方が職場にどんな問題を引き起こす可能性があるかまでは、想像したことがありませんでした。
Twitterで流れていた話(職場の先輩女性が国際ロマンス詐欺に遭っていて、仕事そっちのけで詐欺師とやり取りしている、注意したが聞く耳持たず、お花畑状態であると言う話)の信ぴょう性は別として、国際ロマンス詐欺被害者の方は、詐欺師との関係において1対1の密室状態になり、マインドコントロールを受け、周囲が見えなくなったため、詐欺師とのことを中心に物事を行なおうとする。その結果が、勤務時間中の電話、会社支給の電話の個人利用、顧客に迷惑をかけるなどの事態が発生すると言うことは十分起こりうると考えます。
以前に書いた、横領事件の時の『不正のトライアングル』に当てはめてみると次のようになります。
①機会:不正を行なえる機会
会社支給のスマホや、仕事上の立場(例えば外出の多い営業職や出張の多い仕事)によっては、被害者は勤務時間中の外出時に詐欺師との要件を済ませようとしたり、会社のスマホを活用して自分の出費を抑えようとする機会が得られる。
②動機:不正行為を実行することを欲する主観的事情。
相手の詐欺師が緊急の事態で送金を求められていると言った状況で、『相手を助けるため』、詐欺師のことを優先させたいと言う主観的事情が発生。
③正当化:「正当化」とは、不正行為の実行を積極的に是認しようとする主観的事情。
『戦地にいる相手』や『出張先で困っている相手』などのためということを正当化。詐欺師によるマインドコントロールを受けて、著しい倫理観の欠如を引き起こし、会社の物品や時間の使用、出張などでの移動時間などを詐欺師のために活用してしまう。
このような場合、横領などの犯罪につながったものではないですが、仕事上の時間や物を詐欺師のことを優先するあまり活用してしまうことは、横領事件と同様の『不正のトライアングル』の3つの条件がそろってしまいます。
詐欺被害中に詐欺師の言う嘘を信じて緊急感から行動をとろうとする被害者の心理は理解できますが、社会人として職場や顧客に迷惑をかけると言うのはあってはならないことだと思います。