国際ロマンス詐欺に遭ったことに気づいたら、詐欺師に立ち向かって対決しようとしてはいけません。

 

これは私の勝手な個人的な、そして被害者の気持ちを無視したアドバイスだとうわけではありません。

 

日本より早くからAntiscam活動を始めている、海外Antiscamサイト等ではそのように勧めています。数あるAntiscamサイトの中でもRomance scams nowというサイトは法人化された団体で、プロフェッショナルがいる団体です。そこでも、私がいうのと同じことを勧めています。つまり、専門家も同じことを言っているということです。

 

「ブロックして詐欺師を相手にしない」、これは基本です。

 

他の犯罪を例にしてみましょう。

 

例えば、殺人鬼や強姦魔や、暴力団に面と向かって立ち向かいますか? 普通はしませんね! おそらく生きて帰ってくるのは難しいでしょう。

 

詐欺師だって同じじゃないですか? もちろん、被害者にとっては数週間から1年かそれ以上付き合ってきた貴重な相手だった人物であり、自分は相手のことをよく知っていると感じているかもしれません。1対1という認識でしょう?

 

しかし彼らも組織犯罪者であることを忘れないでほしいです。つまり、相手していた人物は一人じゃない。たとえ、あなたの恋人役の担当者はシフト組んだ複数ではなく一人だったとしても、彼の後ろにはスクリプトのデザインや写真加工、送金要求する偽配送業者など様々な直接・間接的にかかわっている要員が存在しているのです。そこまで考えてください。

 

詐欺師と対決しようとしたらどうなるでしょうか。

1) 怒ってあなたを脅してきます。ロマンス詐欺の50%はそのような結果になっているそうです。

被害者が詐欺だと気づいたことを知ると、詐欺師は怒ります。筋書き通りの展開にならないとどうしてよいかわからないからです。だから脅しにかかる。彼らの真の目的は魅力的な中高年男女と素敵な恋愛をすることではなく、お金をだまし取ることです。だから、バレてもお金を取ろうと脅しにかかる。しかし遠隔からの脅しです。実際に命を脅かすことはない。無視してブロック、話を聞こうとしないのがベストです。

 

2) 詐欺師はあなたをブロックする。

被害者が詐欺だと気づいたことを知ると、これ以上お金にならないと判断して被害者を切り捨てます。しかし、それで終わりではない場合も少なくない。詐欺師からブロックされて切り捨てられると、被害者は良い気持ちがしません。相手を傷つけてしまったと感じ、罪悪感に責めさいなまれることもあります。そういう状態になった時に相手がまたブロックを解除して接触して来たら…そう、新たなる展開が始まり、再びお金を取られるようになるのです。

 

3) 詐欺師だと認めた上で、被害者を愛していると言ってくる。(ロマンス詐欺の40%はそのような展開になるそうです)

実はこれが非常に危険なのです。相手は一人じゃないことを覚えておいてほしいです。相手が一人だと信じて、詐欺師だと認めた相手と対話を続けるとしましょう。そうすると、「許してあげなきゃ」という感情を被害者は持つようになる。そして相手はアフリカの経済的現状や、幼い弟妹が毎日お腹を空かせているとか、「こんなことやりたくないのだけれど仕方ないんだ」などと言ってくる。そんな話を信じた被害者は、送金してしまうのです。

 

4) リベンジ: あなたについての嘘の噂を流す。

国際ロマンス詐欺の犯人たちは異なったカルチャーの中で生きているのだということを忘れずに。騙し・脅し・復讐が日常茶飯事のナイジェリアの現状を書いているブロガーさんの記事をご覧ください。国際ロマンス詐欺というのは時間をかけて信頼を構築して犯行に及ぶものです。それだけの時間を使って信頼を構築した被害者に詐欺だとバレた場合、彼らが費やしていた時間が無駄になるわけです。だから無駄にされた時間に相当するだけでもお金をふんだくろうとします。復讐は様々な方法がとられます。金を出させようとして脅しをかけたり、被害者のビジネスを脅かすようなことをしたり、被害者の秘密をばらすなど。たいていの場合この種の脅しは相手にしないでブロックすればおさまります。怖がっていることがわかると脅しが続くのです。

 

5) セクストーション

セクストーション、性的な写真などをばらまくと言って脅してくることです。国際ロマンス詐欺被害者の中には、詐欺師に恥ずかしい写真を送ってしまった方々もおられます。また、普通の写真でも合成加工してエッチな写真にされたりする。これも脅しを相手にしなければ良いのです。相手にすると、さらにお金がとられる方向に進みます。被害者がパニック状態になることを狙っているのですから、脅しに動じてはいけないのです。仮に写真を本当に友人や家族にばら撒かれたら、「悪い奴に合成された写真だ」と伝えることで孤立を避けることが出来るでしょう。

 

詐欺師に立ち向かうことのどこが問題なのでしょうか?一つは、その様なことをすると被害者自信が更に苦しむ結果になるということです。そしてもう一つは、詐欺師になんでバレたのかを教えてあげる結果になり、詐欺技術をさらに磨かせる結果になることです。最近、SNSの国際ロマンス詐欺師の手口が巧妙化しています。被害者の方々がなんで詐欺だとわかったのかを詐欺師に教えてあげていることもその巧妙化に貢献しています。

 

いいですか、相手はプロの犯罪者なんです。そして、最近は企業化しているギャング、すし詰め状態床すわりの汚い凧部屋の青年たちではないんです。コンビニの前にたむろする不良少年ならしかりつける勇気を持つ大人はいるでしょう。でも、拳銃や刃物を持ったヤクザに立ち向かいますか? そんなことしたら殺されるかもしれませんよね!

 

詐欺に遭ったショックも癒えない状態でそのようなことをすると、ただでさえ精神的に大きなダメージを受けているのに、更に自分を傷つける結果になります。

 

そして、何とか手掛かりを見つけ出そうとしてコンタクトを続けるなら、詐欺師は罪悪感を持たせる戦略に出るでしょう。被害者が疑いを持っている。その疑いがあたかも悪いことのように思わせるような言動をするでしょう。例えば疑いをかけられた可哀そうな紳士を一貫して演じ続ける。「この人は本当は詐欺師じゃないのかもしれない…私が疑ってひどいことを言ってしまったのかもしれない」などと被害者が悩み始めたら、詐欺師の思うつぼになるのです。

 

だから、相手が詐欺師だとわかったら、相手にしない。ブロックして関係者すべての連絡を絶ち、名前やメアドを変えてコンタクト取ってくる見知らぬ人も相手にしない。

 

 

 

国際ロマンス詐欺は組織犯罪です。1:1ではないんです!

 

 

参考資料:

Romance scams now. Cofronting Scammers - The Guilt or flip scam

http://romancescamsnow.com/dating-scams/rsn-guide-confronting-scammers-the-guilt-or-flip-scam/