男性狙いの女性を装ったインターネット上のアフリカン系のロマンス詐欺手口について紹介しています。男性の方々に注意を喚起するため、このストーリーを連載しています。これは実際に偽キャラを使ってわざと詐欺師に見つけられやすい環境に偽キャラのフェースブックのアカウントを置き、そして釣り上げた相手とのストーリー展開を紹介するものです。本当の被害は発生していません。

第三章 前兆
11月に入ってもう少し進展します。恋愛詐欺っぽさが少しづつ出てきています。若い独身の女性が、中高年のネットで知り合っただけの男性に女性のほうからここまで積極的になると、裏があるって普通は思いますよね。

フローレンス
『お元気?』

和也
『ああ、元気だよ、プリティ、君は?』

フローレンス
『大丈夫よ。しばらくぶりね。すべて順調かしら』

和也
『それはいい』

フローレンス
『どうしてたの?』

和也
『元気だよ、ありがとう。仕事は相変わらず忙しいけど。君は?』

フローレンス
『私は大丈夫よ。あなたも時々息抜きが必要ね。もう一度落ち着こうと思ったことはないの?』

和也
『わからない。機会があれば、かな』

フローレンス
『それはすてきだわ。
あなたの写真あまりないけれど、とても素敵だと思うの。なんというか…私たち、友達以上の関係になれないかしら』

和也
『本当に、本気かい?』

フローレンス
『本気よ。私のこと嫌いじゃないなら』

和也
『君のことは好きだよ、だから心配なんだ。僕は20年後どうしていると思う? 僕はそこのころ80代だよ。君はそれでもいいのかい?』

フローレンス
『もちろん、本気よ。わからないけど、私たち試してみるべきじゃないかしら?』

和也
『だけど君は本当に僕の面倒見る気なのかい、僕は君を認識さえできなくなっているかもしれないし、僕のオムツを取り換えて体を洗ったりしなければならないかもしれないんだよ。』

フローレンス
『あら、そうなったらそうなったで一緒にそのようにしてずっと過ごせばいいじゃないの』

和也
『本当に? でも君は僕の息子たちよりもずっと若いんだよ』

フローレンス
『本気よ。愛には年齢は関係ないわ。だから私たちたやってみるべきだと思うの。』

和也
『わかったよ。でも君は若いんだ、いつでも僕を見放して若い男性を見つけられたらそちらに移って構わないんだよ。』

フローレンス
『私は好きになった男性を見放したりはしない女よ。どんな問題があったとしても。私は一生その人を愛してゆく。だから、私たち愛し合えるか。試してみるべきだと思うの。それからあなたの写真を送ってほしいわ』

和也
『今忙しいんだ。あとで時間のある時に写真をフェースブックにアップするよ。』

フローレンス
『わかったわ』

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和也
『プリティ、今日は元気かい?』

フローレンス
『ハンサム、私は元気よ。』

和也
『よい週末を。僕は東京のクライアントに会いに行かなければならないんだ。今千歳空港に向かっているところだよ。プリティ、君と会えなくて寂しい。』

フローレンス
『わかったわ、ダーリン。良い週末を。あなたがいないと寂しいわ』

そして週明け

フローレンス
『今なにしているの?』

和也
『東京から戻ったところだよ。忙しい週末だった。君は?』

フローレンス
『私は大丈夫よ。あなたに会えなくてとても寂しかった』

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数日後

和也
『プリティ、げんきかい? ごめん、僕はこのところ忙しかったんだ』

フローレンス
『私は元気よ、ハンサム。なんでテキストメッセージとか電話をくれるとかできないの?』

和也
『僕は若者みたいにテキストメッセージは出来ないよ。僕はメールを使う。僕みたいな古い世代の人間は退屈だろう?』

フローレンス
『そんなことないわ。私はそれでもいいわ』

和也
『それだったらテキストメッセージしようなんて言わないで。僕は忙しかったらすぐに返事とかできないし。』

フローレンス
『わかったわ、スィートハート。今日は何をしているの?』

和也
『友人たちと飲みに行って帰ってきたところだよ。もう遅いから、おやすみ、プリティ』

     

ここまでで、恋愛詐欺の前兆というか『お付き合い』ということが前面に出てきました。とはいえ、女性狙いの男性フォーマットの詐欺に比べれば控えめではあります。

さて、前回第2章でフィリピン人女性の詐欺に関してコメントいただきましたので少し触れたいと思います。

●2013年3月、日本人の50代の男性が、ネットを通じて知り合ったフィリピン人の女性に会うためにマレーシアのクアラルンプールに向かったところ、フィリピン人女性と一緒に待ち伏せていたナイジェリア人男性3人に拉致され、監禁された。
http://blogs.yahoo.co.jp/japan_off/31674011.html
http://hama-sush-jp.pro/tomsoya1000/entry-11504864807.html

この事件は背後に在マレーシアのナイジェリア人犯罪組織が絡んでいました。女性は誰かに成りすましていた訳ではないようですね。男性に名乗っていた名前が実名だったかどうかはともかく。マレーシアに留学して犯罪に手を染めるアフリカ人の若者のガールフレンドが、犯罪と知っていてか知らずか、何らかの形でナイジェリア詐欺に加担するということはあるようです。
送金先の銀行口座がマレーシアやインドネシアの地元の女性の名前ということもよくあります。

●こちらのリンクは、ネットで会うだけではなく実際に会って騙されたという話を紹介しています。『フィリピンのデート詐欺』…これは一種の職業的なものにもなっているとか。
http://www.vietnam-biz-news.info/2015/01/07/post-5155/

●一方、こちらのリンクはフィリピン女性がほかの人物の写真を使って相手を騙していたという事例。
http://www.romancescam.com/forum/viewtopic.php?t=44801
コールセンターで働く女性がフェースブックで知り合ったオーストラリアの男性が送金したお金を受け取ったことで逮捕された。盗用写真はノルウェー人とフィリピン人のミックスのモデル、Janka Cederstamさんのもの。犯人のLouella TanはJen Mathesonという名前を使って男性のガールフレンドになり、お金をだまし取りました。成りすまし写真(モデルさん)と本物の犯人の写真のギャップが大きいですね。


一方、フェースブックで詐欺師と友達になっている方に注意をしたりしていると、フィリピン人女性の被害者も結構おられます。あるフィリピン人の女性の話だと、かなりの数のフィリピン人女性がアフリカ人詐欺師に騙されてお金を送ってしまっているそうです。そんな被害者の方々の中からも、マネーミュールや共犯者に変容する人々も出てくるのでしょうね。