『狼と駆(か)ける女たち“野生の女”元型の神話と物語』エステス・クラリッサ・ピンコラ著、原真佐子・植松みどり共訳(1998年刊、新潮社)


ふと、思い出した。

私が、もっとも大切に思う本だ。

今まで、どれほどの人生の危機を励ましてもらったら、わからない。感謝いっぱいだ。


著者は、先住民族出身の学者だ。

世界各地に語り継がれてきた神話を学び、自らの魂と響きあわせ、女たちを励ます“野生の女”という元型(普遍的な力)を見いだした。


この本を訳そうとした原真佐子は、冥王真佐子という名前で、心理学と占星術の統合をめざす学者でもあった。


たまたま若い頃に、彼女の講演会に参加した。

何か、大切なことに気づいた人の輝きがあふれていて、すごい人だと思った。


この本のあとがきを読んで初めて、原真佐子が、私の知っている冥王真佐子だということを知った。


翻訳の志し半ばで彼女は亡くなり、植松みどりが残された部分を訳し、世に出た。


植松は、その後長く生きて、学者として良質なしごとを残した。


本書を読めば、世界各地の自然生態系の中で、女として生きてきた人々を支えてきた叡智(えいち)に触れることができる。


今を生きる女たちが、見失ってしまいがちな、いのちの本質に気づくことができるのだ。


私の友人が、原生林といういのちの本質に気づき、利権にとらわれた人間が真っ先に滅ぼす野性動物の棲みかを守ろうとしてきたことにも、通じる魂だ。


私たちは、ひとりでも、ひとりではない。


この叡智に気づきさえすれば、自分のことも、自分の仲間も、救うことができる。


フォローさせてもらっている、まるちゃんさんに、自分の思いを伝えたいけれど、ことばにならなくて、ぼおっと、ひなたぼっこ(久しぶりのお日さまです)していたら、“野生の女”が、ふと、声をかけてくれた、という気がしました。