ますむらひろしさんの作品を読んでから、40年ほどになった。
生きる時間は、あっという間で、驚く。
ますむらさんのふるさと米沢は、ものがたりの中で「アタゴオル」となる。そう、宮澤賢治の盛岡のように。
アタゴオルの住人で、とんでもないのが、猫のヒデヨシだ。
一日中、好物の酢ダコのことで、頭がいっぱいだ。
変装して「すみれ博士」になって権威ぶっても、皆に、正体は見透かされている。
それでも、ヒデヨシは、めげることがない。住人の危機を助けるのは、ヒデヨシの野生だ。
ヒデヨシがヒデヨシのまま、生きていくことが、結果として、他者を救う。
ますむらさんのデビュー作「霧にむせぶ夜」は、水俣病の加害企業が密かに行っていた猫実験で、もがき苦しむ猫の姿に人間のむごさをみて、感じた怒りから生まれた。
霧の夜に、猫たちは、人間に復讐するのだ。人間は、霧の中で、あとかたもなく、消えてゆく。
ヒデヨシと人間の住むアタゴオルは、山川草木のまちで、隠された伝承がある。
ものがたりの、ひとつひとつで、その伝承が、目覚めてゆく。
宮澤賢治や北斎の世界も、猫漫画で表現している、ますむらさん。
私たち人間が生きものであること、水と大地と植物に依存して生きていることを、思い出させてくれる。
猫のヒデヨシが排除される、貧しい世界ではなく、ヒデヨシの野生に導かれて開かれる美しい世界が、いのちそのものなのだということを、私に気づかせてくれるのだった。
生きる時間は、あっという間で、驚く。
ますむらさんのふるさと米沢は、ものがたりの中で「アタゴオル」となる。そう、宮澤賢治の盛岡のように。
アタゴオルの住人で、とんでもないのが、猫のヒデヨシだ。
一日中、好物の酢ダコのことで、頭がいっぱいだ。
変装して「すみれ博士」になって権威ぶっても、皆に、正体は見透かされている。
それでも、ヒデヨシは、めげることがない。住人の危機を助けるのは、ヒデヨシの野生だ。
ヒデヨシがヒデヨシのまま、生きていくことが、結果として、他者を救う。
ますむらさんのデビュー作「霧にむせぶ夜」は、水俣病の加害企業が密かに行っていた猫実験で、もがき苦しむ猫の姿に人間のむごさをみて、感じた怒りから生まれた。
霧の夜に、猫たちは、人間に復讐するのだ。人間は、霧の中で、あとかたもなく、消えてゆく。
ヒデヨシと人間の住むアタゴオルは、山川草木のまちで、隠された伝承がある。
ものがたりの、ひとつひとつで、その伝承が、目覚めてゆく。
宮澤賢治や北斎の世界も、猫漫画で表現している、ますむらさん。
私たち人間が生きものであること、水と大地と植物に依存して生きていることを、思い出させてくれる。
猫のヒデヨシが排除される、貧しい世界ではなく、ヒデヨシの野生に導かれて開かれる美しい世界が、いのちそのものなのだということを、私に気づかせてくれるのだった。