< 登場人物 >
根本沙代 ・・・ Y高校3年生 柊也と別れ砂川と付き合う
森田柊也 ・・・ 沙代の元カレ 天真爛漫
< 今までのストーリー >
「1」 「2」 「3」 「4」 「5」 「6」 「7」 「8」 「9」 「10」
「11」 「12」 「13」 「14」 「15」 「16」 「17」 「18」 「19」 「20」
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~~~過去のスクリーンの映像~~~
文化祭の放課後に、今まで溜まっていた柊也へのわだかまりを吐き出し、
彼に別れを告げ、その2日後には砂川と付き合い始めてからの沙代の二週間は、
正(まさ)に針のムシロに近いものがあった。
クラスメートたちも、柊也と沙代が別れてしまったことを気付いた者も多く、
彼らに余分な気遣いをされていることが、却って沙代を萎縮させていた。
そして柊也はというと、付き合っていた頃のように、
沙代に対して、頻繁に声を掛けてくることはなくなったが、
登下校の時、偶然に昇降口などで会うと、
”おはよう、沙代!
今日の期末試験の数学、オレ、自信ねぇ。
お互い頑張ろうな”
”やっべぇー!寒い!!
風邪ひかないように、沙代も気をつけて帰れよ!
じゃあなっ!”
・・・などと、挨拶の他にも、一言、二言、言葉掛けをしてくる。
だが沙代には何も答えることが出来ず、押し黙るしか、術がなかった。
他にもクラスの中の、ちょっとしたことで、たまたま2人が関わることができてしまうと、
ヒヤヒヤしているクラスメートの心配を他所に、柊也は冗談を言い、場を和ませ、
沙代と別れてしまったことなんて、まるで無かったかのような空気を漂わせる。
沙代は、これらの柊也の振る舞いに、自分自身が責められている感覚を覚え、
最初は捻くれた偏見を彼に持った。
ーー柊也は、私に振られたことが、恥ずかしくって、
クラスのみんなの前では、カッコ悪い自分を見せたくないだけ!!
あんなの、ただの私への当てつけ、柊也の演技なんだ!!
いまに、そんな演技なんて崩れるに決まってる!!
沙代は本気で、そう思っていたが、柊也の振る舞いが変わることはなかった。
そんな日々が2週間続き、そのうち不思議なことにも、
沙代自身にも、柊也と別れた事実など、なかったのではないかと思えるほどに、
再び自分が自然にクラスの中へと、柊也へと、溶け込み始めていることに気付いた。
そして放課後の教室で、たまたま柊也と2人っきりになった時、
沙代は久しぶりに自分から、帰り支度をする彼に声を掛けていた。
「 ・・柊也。 」
「 ・・ん?
何?沙代? 」
振り返った柊也の笑顔は、沙代の方から声を掛けてもらった事に対し、
嬉しいという感情を顕にしていた。
それは決して作った表情ではなく、自然に、素直に湧いてきているもの、
そのものに感じられ、とてもキラキラして見えた。
ーー柊也は・・・柊也は・・そのまま・・なの?
「 どうした?
なぁ、沙代? 」
柊也の声に、沙代は我に返ると、
「 柊也・・・柊也は、私に怒っていないの?
どうして何もなかったように振舞えるの?
私が、あれから砂川くんと付き合っていることも知ってるよね? 」
砂川の名前が出ると、柊也は目を伏せ、しばらく沈黙すると、
「 あぁ・・・砂川と沙代が付き合ってること、知ってるよ・・・。 」
「 なら・・・なんで?
なんで、そんな私に、柊也は優しくできるの?
私・・・柊也に酷いことも言ったのに・・・。 」
すると柊也は優しく沙代を見つめると言ったのだった。
「 それは・・・沙代のこと、嫌いになんてなれなかったから・・・。
確かに沙代に言われたこと・・オレには、きつかった。
けど沙代の言う通りだって思った。
オレ・・・沙代の気持ちなんて考えず、母さんのことばかり話して、
いつの間にカノジョが2人いる感覚になってたのかも・・・。
沙代を苦しめてしまったよな?
だから沙代のこと、責めることなんて出来ない。
嫌いになれないからこそ、いつものオレでいいんじゃないかと思って、
沙代とも関わっていただけ。
もしかして・・・沙代、迷惑だった?
オレ、結構、そういうとこ鈍感だから・・・。 」
沙代は首を横に振ると、
「 ・・・迷惑じゃなかった・・でも・・・。 」
「 ・・・よかった。
じゃ!今のままでもいいんだな? 」
「 ・・うん。
でも・・・私・・・私は・・・・。 」
沙代が言おうとしていることに察しがついているのか、柊也は彼女の言葉を遮ると、
「 なぁ、沙代。
もう過ぎてしまったこと・・・。
沙代だって、いつまでも気にしてることないぜ。
オレ、それが一番、心配なんだ。
気にされてしまうと、オレも落ち込みそうだし・・・。
沙代は楽しい時は笑って、嬉しい時は素直に喜べ!
そんな沙代なら、きっとオレ、安心するから・・・。
それから・・・オレのことなんか気にせず、砂川と仲良くやれよ。 」
「 ・・・・・・・・・・・・・・・。 」
「 じゃ!
オレ、もう行くぜ!!
今日はバイオリンの稽古!!
先週なんか仮病使って、休んじゃったし・・・。
まるでガキみてぇだろ?
その分、性根を入れ替えて、頑張ってくるよ。
まっ、真面目なオレが本来のオレなんだぜ。
みんな、気付いてくんないけどさ・・・ニャハッ!!
・・・今日、沙代と話しできて、よかった。
沙代の方から声を掛けてくれて、嬉しかったよ。
アリガト!!
じゃあなっ!!! 」
柊也の笑顔が、沙代には眩しく見え、
二週間もの間、彼に対して偏見を持っていた自分が恥ずかしくなり、思わず俯いた。
ーー柊也は・・・やっぱり柊也なんだ・・・そのままなんだ。
私は柊也の良いとこを、いつの間にか忘れていた。
しばらく沙代は一人、教室の中で立ち尽くしていたが、心を決めていた。
ーー自分の方が辛いはずなのに柊也は、ちゃんと私のことを見ていてくれてた。
そんな柊也のこと、私も嫌いにはなれない。
だからこそ・・・いつもの私で、柊也とも自然なままでいいんだ。
ありがとう・・・柊也・・・。
沙代の表情は次第に晴れやかになっていた。
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< つぶやき > 8月18日記述
あまり思わしくない形で別れてしまった柊也と沙代の間に、
後味の悪さが残るのは当然のことですね ヽ(;´Д`)ノ
でも柊也は、それをサラリと受け流してました。
その理由は沙代のことを嫌いになれなかったことや、
彼女も辛かったという思いを感じていたから ・・・。
だからこそ、いつもの自分でいようとした柊也。
書いていて、しんみりとしました (T▽T;) ![]()
柊也は自分の気持ちに正直で忠実なんでしょうね![]()
さて (‐^▽^‐)
ここんところ記事らしい記事を書いていないので、おまけです ( ´艸`)
話しは小説とは関係ないのですが、夏休みもあと半月足らず![]()
子供達が成長して、教習所、バイト、部活、塾の夏期講習などなどで
家族で出掛けることも、なかなか困難になりましたが、
9日に、ディズニーランドへ遊びに行ってきました \(^_^)/
猛暑は避けられなかったけど、久々に家族で楽しめました![]()
でもディズニーランドでも、小説を書く材料を探していた私です (;^_^A ![]()
( なんちゃって作家でも、なんちゃって職業病に掛かるものなのか![]()
)
TSUBASA