お花。 番外編・登場人物 お花。


花 山下礼司 ・・・・・・ とても慎重派

               人間観察が得意


花 中村千春 ・・・・・・ 礼司のカノジョ

               料理は只今、修業中


花 山下レン ・・・・・・ 礼司、美生の父親

               個人の設計事務所を構えていて

               自分の仕事に誇りを持っている


花 山下ミオ ・・・・・・ 礼司、美生の母親

               料理上手でレパートリーは広い

               美しいが童顔であどけなさが残る顔立ち


花 山下美生 ・・・・・・ 礼司の妹・中学2年生

               母親のミオに似て童顔

               音楽が好きでピアノが得意



お花。 今まで の ストーリー お花。


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あれから1ヶ月余りが過ぎた12月23日の夕方。

もう既に学校は冬休みに入っていて、

その日、千春は礼司の家に招かれていた。

千春が、山下家に ”家族” として招かれたのは

もう、これで3度目・・・。

千春は、すっかり山下家の家族たちに、解け込んでいた。

美生など、千春を ”千春お姉ちゃん” と呼んでいて

彼女のことを、本当の姉のように慕っていた。

もちろん美生には、千春が援助交際をしていたことや、

レンと一日、親子になっていたことを知らせてはいない・・・。

ただレンの仕事場の近くの、よく行くコンビニのアルバイトの定員が

偶然にも千春だったということを、美生には話していた。





山下家での千春はというと、美生と一緒に、

母親のミオの料理の手伝いをし、

料理上手なミオにレシピを教えてもらえるのが、

楽しみの一つになっていたし、

千春が山下家に来て、必ずすることは、レンの肩揉みや肩たたきだった。

礼司は、ここで生き生きして楽しそうにする千春を見ていて、

”家族として” 彼女を招いたことを、本当に良かったと思っていた。





「 それじゃあ・・・ひと足早いけど、クリスマスパーティをしようか! 」

ミオの一声に、テーブルの料理やケーキを囲み、

礼司、千春、レン、ミオ、美生の5人は

それぞれに瞳を輝かせ、みんなで乾杯をし、

小さな頃からピアノに親しんでいる美生の演奏を聴き、食事をしながら、

礼司や千春の高校、美生の中学校での話題で、盛り上がった。

そして・・・その中で、千春の将来の夢の話しになり

「 千春ちゃんは、科学者になりたいんだってね。

  どこか男性的な部分も持ち備えているんだな、キミって・・・。

  キミがお父さんと同じ職業を選びたいほどに、

  科学者だった、キミのお父さんって、立派な人だったんだろうな。 」

レンが関心したように言い、微笑むと

「 はい・・・私の自慢のお父さんでした。

  私もお父さんみたいな科学者になりたくって、

  親友に教えてもらいながら、猛勉強をして、

  理数系に力を入れているF高校に入りました。 」

千春が頬を赤らめて、照れくさそうに答えると、

「 父さん!

  千春って、すごいんだ!!

  F高校の科学の海外留学制度にも申し込んでるんだよ。

  F高校とつながりがある、サンフランシスコの大学の研究グループで

  1年間の研修留学・・・。

  秋に申請試験や、奨学金の認定の試験も受けていて、

  合格もしているから、留学が決まったと同じらしいんだけど、

  まだ学校の方から留学の正式な許可が出ていないんだ。

  もうそろそろ出る頃だと思うんだけど・・・。 」

礼司が複雑な表情をしながらも笑顔で、千春の言葉を受け継いで話すと

「 そうなのか。

  夢を持ちながら、未知なことを体験してみようという気持ちって

  大切なことだ。

  世の中、体験してみないと、わからないことだらけだからな。

  体験してみて、自分に向き不向きかだってわかると思うし、

  とにかく千春ちゃん、頑張れよ。 」

「 はい、頑張ります! 」

千春はレンの目をしっかりと見て、誓うように答えた。

「 千春ちゃん、私も応援しているからね。 」

「 千春お姉ちゃん、頑張って!! 」

ミオも美生も、自分の家族を応援するような温かい目で、

千春を励ましていたが、もしも留学が決定したら

千春とは1年間離れるという複雑な心境も同じくらいにあった。





食事を済ませると、みんなでプレゼント交換をした。

それぞれが一つづつ、持ち寄ったプレゼントを、

クリスマスソングを歌いながら回して、

歌が終ったところのプレゼントを受け取った。

とても賑やかだったプレゼント交換が終ると、

「 私・・・・レンさん、ミオさん、美生ちゃんに、別にプレゼントを

  用意しました。

  私のほんの気持ちです。

  喜んでもらえたらいいなって思いながら選びました。 」

緊張の面持ちで、そう言った後、千春は、

レンには、高級ボールペンとシャープペンシルのセット。

ミオには、春物のスカーフ。

美生には、お花をモチーフにしたイヤリング。

それぞれにプレゼントをすると

「 私を、ここの家族にしてもらえたこと、すごく幸せでした。

  礼司くんの家族って、みんな優しい人たちばかりだし・・・。

  ありがとうございました。

  私、ここで過ごせたこと忘れません・・・。 」

礼司が今の千春の言い方に、何か引っ掛かるものを感じていると、

「 やだっ・・・千春ちゃん、まるで最後みたいな言い方じゃない?

  これからも家族として、ここに遊びに来てよね。

  料理のレシピ、教えたいことが、まだ沢山あるんだし・・・。 」

ミオが、礼司の気持ちを代弁するかのように、優しく言った。

「 そうですよね・・・私ったら、変な言い方しちゃった。 」

千春は笑顔になった。





千春を家まで送ろうと、レンの運転する車に、礼司は千春と一緒に

同乗していた。

そして千春の家の前に到着すると

「 千春!明日の約束、待ち合わせに遅れてくるなよ。

  おまえって、いっつも遅れてくるから・・・。 」

「 うん・・・・わかってるよ。

  でも礼司こそ、早く着き過ぎないでね! 」

「 そう言われちゃ、何も言えなくなっちゃうけど・・・。 」

そんな2人の様子に、微笑んでいたレンに千春は

「 レンさん、今日も楽しかったです。

  あそこに行くたびに、お父さんになってくれて

  私、本当に嬉しかった。

  いつもありがとうございます。 」

千春が頭を下げると

「 そんなこと、いいんだ。

  子供が、もう一人増えて嬉しいよ。

  それよりも千春ちゃん、明日、礼司のことを頼むよ。 」

「 はい!! 」

「 千春、明日ね。 」

「 うん、礼司!

  バイバイ!! 」

千春はレンと礼司の乗る車が、見えなくなるまで手を振って見送った。

そして家に入ろうとして、何気なくポストを見ると

大きな茶封筒を目にした。

ーー私宛だ・・・・なんだろう?

差出人を見て、千春は自分の胸の鼓動が高鳴っていくのを感じていた。


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山下家での 和やかなムード な クリスマス イヴ イヴ の パーティー。


家族 の 一人 として 招かれた 千春 に とって


あたたかな 時間 が 流れていきました。


ところで レン ミオ 美生 ・・・ それぞれ に プレゼント を


渡した後 に 千春 が 言っていたこと に 引っ掛かり を 感じた 礼司。


そして 更に 千春 が 手 に した 大きな 茶封筒 とははてなマーク


礼司 と 千春 の 関係 に 変化 が 起こりそうな 予感 が ・・・・。


今日 も ご愛読 感謝 です。


                              なんちゃって作家 Yu