番外編・登場人物 ![]()
山下礼司 ・・・・・・ 高校2年生 17歳
母親が料理上手
料理の味には敏感
中村千春 ・・・・・・ 小さい頃から不器用で要領も悪い
その分、努力家な面も
山下レン ・・・・・・ 仕事人間な面はあるが
家族思いで、いつも気に掛けている40歳
山下ミオ ・・・・・・ 料理上手で数々の料理のレシピを知っている
若作りな39歳
今まで の ストーリー ![]()
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よく晴れて、清々しい月曜の昼休み。
礼司と千春は校舎の屋上に来ていた。
礼司は、あらかじめ千春の持参してきたレジャーシートを、
コンクリートの上に敷くと、待ち切れないように
「 千春!
”特製千春弁” はまだ?
なに勿体ぶってんの? 」
「 別に・・・勿体ぶってる訳じゃないもん。
ちょっと恥ずかしいだけ・・・。
礼司が気に入ってくれるかなぁと不安もあるし。
一応、好きだって言っていた、おかずも入れたんだけど・・・。 」
「 大丈夫だよ。
千春が作ったものだったら、オレは何でもOK!
ついでにお腹を壊したってヘッチャラ!! 」
「 お腹を壊す・・・?
それってひどくなぁい?礼司!!
せっかく一生懸命に作ったのに・・・。
いいよ!
私、礼司の分も食べちゃうから。 」
千春が可愛く頬をふくらませると、
「 太るぞー千春!!
でも・・千春のプロポーションの良さは、オレ知ってるから・・・。
キャシャな体格なクセして・・・女っぽいっていうか・・・だから・・その・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ううぅぅぅぅぅぅぅぅっっっーーーここから先は言えないっ!!
オレ・・・案外シャイだし・・・・。
とにかく・・・一言で言うと、千春って着痩せするタイプなんだって
”あの時” 初めて知った!
ニャハッ・・・。 」
礼司がニヤッと笑うと
「 やだっ!!
礼司のエッチ!!
礼司が、そんなこと言うなんて思ってもみなかった!!
翔太くんに似てきたんじゃない? 」
「 だって・・・それってオレだけの特権でしょ? 」
礼司が開き直ると、思わず頬を赤らめ、千春は恥ずかしがり俯いた。
「 ごめん・・・・オレ、千春のお弁当が、つい嬉しくって
調子に乗り過ぎた。 」
礼司がいたずらっ子のように舌を出すと
「 うーーん。
今の顔、超~可愛かったから許しちゃう。
それに超~エッチでも礼司は礼司だもん・・・。 」
「 何?それって、どういう意味?
オレがエッチの固まりみたいな言い方じゃん?
それに翔太とも一緒にされちゃったし・・・。 」
千春は、それには答えずクスッと笑うと、
「 それでは・・・・はい、どうぞ! 」
照れながら礼司専用のお弁当箱を差し出した。
「 じゃあ・・・開けるよ。 」
礼司がワクワクしながらお弁当箱のフタを開けた途端、
驚愕の声をあげた。
「 うわぁーすげーじゃん!! 」
お弁当の中は、どれも手を掛けたものだとわかる、おかずばかりだった。
「 お弁当作りのレシピを見て、頑張っちゃった。
私・・・ぶきっちょで、要領が悪いから、
昨日の夜の内に作り置きしていたものも、あったんだけど、
朝も、いつもより早起きして作った、おかずもあるの。
お母さんの苦労がわかった・・眠たい・・・。 」
確かに千春は眠そうな顔をしていた。
「 ありがとう・・・・。
オレ、すっごく感動した。
なんか食べるのが勿体無い。
写メ撮っていい? 」
「 うん・・・いいけど、誰にも見せないでね。 」
「 待ち受けにしちゃったりしてー!! 」
「 礼司の意地悪!! 」
礼司が携帯で写真を撮り終えると、
「 さっ!早く食べてみて!!
それで味の方の感想も聞かせて。
今後の勉強にもなるし・・・。
ちょっとドキドキするけど・・・。 」
礼司の反応が楽しみでならない千春を前にして、
「 いただきます!! 」
彼はお弁当のご飯やおかずを口に運んだ。
そして・・・・・しばらくの沈黙・・・・・・・・・・・・・・・・・の後。
「 うっめぇーー!! 」
「 ホント? 」
「 うん、美味しいよ。
このだし巻き玉子なんてサイコー!!!
形も焼き色も味付けもいいし・・・。
でも・・・こっちのチキンライスは、ちょっと味が薄いかも。
それと、このキンピラは辛すぎ・・・。
あと椎茸の肉詰めなんだけど・・・・。
あっ・・・・・・ごめん・・・・・。
せっかく一生懸命に作ってくれたと思うのに、悪く言っちゃって・・・・。
母さんが料理上手だから、オレ、料理の味にはうるさくなっちゃうんだ。 」
「 いいんだよ。
正直に言ってもらう方がいいもん。
礼司って正直だから好き。
私のことを傷付けないようにって、
無難なお世辞を言われるよりもいい。
礼司のそういうところ、レンさんに似ている・・・。 」
「 父さんに? 」
「 礼司、なに照れてるのー? 」
千春は、礼司を茶化すと思い出したように、
「 あっ・・・そういえば昨日メールで、レンさんと一緒に出掛けたって
知らせてくれたね!
私、それを読んで、すごく嬉しかったんだよ。
でも私がメールの返信で、どこに行ったの?って聞いても
礼司、教えてくれなかったし・・・。
・・・昨日は2人で、どこに行ったの? 」
「 ・・・・・それは・・・内緒。
でも・・・オレと千春が、今よりもずっと大人になっても
お互いを好きだという気持ちが変わらなかったら、
・・・必ず、そこに千春を連れて行く・・・。
だから・・・それまでオレ、いろんなことに身を入れて頑張る。
進路や将来のことだって真剣に考える。
千春に対して恥ずかしくないような、大人の男になるから、
千春にも頑張ってほしい・・・。
お互いに自分磨きをしていこう。 」
「 うん・・・わかったよ。
私も、そこに連れて行ってもらえるように、
いろんなことを精一杯に努力して、自分の力にしていく。
それで・・・礼司にふさわしい、いい女に絶対になる・・・。 」
2人は微笑み合った。
ーー礼司が将来、連れて行ってくれる場所って・・・ ”あの場所” ?
もしかして・・・もしかして・・・?
レンさんがミオさんにしたみたいに・・・・・・・?
礼司・・・・・・私、頑張るよ。
だって・・ずっと、ずっと礼司と一緒にいたいから・・・。
千春は心の中で強く誓った。
彼女には、礼司の言っている場所の検討がついていたが、
敢えて礼司のために知らない振りをした。
「 オレって幸せー。 」
「 私も・・・・。
こうして2人でいられること、改めて嬉しい・・・。
礼司、ありがとう!
これからも礼司と一緒にいたいな。 」
千春の屈託のない笑顔が、今、頭上にある青空のように、
礼司にはキラキラ輝いて見えた。
同じ頃、レンとミオの設計事務所では・・・。
ミオの手作りのお弁当を、2人で食べていた。
「 今、礼司も千春ちゃんの手作りのお弁当を食べている頃だよね。
礼司ったら、どんな顔して食べてるんだろう。
そのうち私の作るお弁当は、もういらないなんて言われたら
どうしよう・・・。 」
礼司の様子が気になってならなく、ミオはソワソワしていた。
「 ヤケに落ち着かないな、ミオ。
千春ちゃんに礼司を取られたような心境なんじゃないか? 」
レンが、からかうように笑うと
「 うん・・・確かにそうなのかもね。
正直に寂しい・・・。
嬉しいくせして・・・寂しいの・・・。
でも・・・・・喜ぶべきことだよね。
大きな山を2人で乗り越えたばかりなんだもん。
今の2人は、今日の空模様みたいに、気持ちが晴れやかなのかも。 」
ミオは礼司と千春が仲良くお弁当を食べている姿を想像している内に、
いつの間にか微笑んでいる自分に気付いた。
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晴天 の 空 の 下
千春 の 手作り の お弁当 を 食べる 礼司。
2人 の 間 に ゆるやかな時間 が 流れていました。
味 は イマイチ でも
大好きな 千春 が 礼司 の ため に 作った お弁当 は
彼 に とって 最高 だった と 思われます (=⌒▽⌒=)
次回 は 時 が 過ぎ クリスマス イヴ イヴ。
千春 は 礼司 の 家 に 招かれます。
今日 も ご愛読 感謝 です m(_ _ )m
なんちゃって作家 Yu