番外編・登場人物 ![]()
山下礼司 ・・・・・・ ほとんどのことに万能だが
鼻にかけたりしない
大人に着実に進んでいる高校2年生
中村千春 ・・・・・・ 礼司のカノジョ
他の女の子にはない千春らしい良さを
持っている
山下レン ・・・・・・ 礼司、美生の父親
とても大きな器を持った人
山下ミオ ・・・・・・ 礼司、美生の母親
レンの良きパートナーであり、理解者
山下美生 ・・・・・・ 礼司の妹
中学2年生
普段は生意気だが、本当は根が優しい子
今まで の ストーリー ![]()
「1」 「2」 「3」 「4」 「5」 「6」 「7」 「8」 「9」 「10」
「11」 「12」 「13」 「14」 「15」 「16」 「17」 「18」 「19」 「20」
「21」 「22」 「23」 「24」 「25」 「26」 「27」 「28」 「29」 「30」
「31」 「32」 「33」 「34」 「35」 「36」 「37」 「38」 「39」 「40」
「41」 「42」 「43」 「44」 「45」 「46」 「47」 「48」 「49」 「50」
「51」 「52」 「53」 「54」 「55」 「56」 「57」 「58」 「59」 「60」
「61」 「62」 「63」 「64」 「65」 「66」 「67」 「68」 「69」 「70」
「71」 「72」 「73」 「74」 「75」 「76」 「77」 「78」 「79」 「80」
「81」 「82」 「83」 「84」 「85」 「86」 「87」 「88」 「89」 「90」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
高速が少し渋滞していたこともあり、
夜、9時過ぎになってから、レンと礼司は、自宅マンションに帰宅した。
「 お兄ちゃん、パパと2人で出掛けてずるーーい!!
ミウもおばあちゃんに会いたかった! 」
妹の美生には散々、文句を言われた礼司だったが、
「 ちょっぴりヤキモチ焼いちゃったけど、
パパとお兄ちゃんが仲良くしているのは、
ミウ、嬉しいよ。 」
お父さんっ子な美生はクスッと笑いながら、更に小声で礼司に、そう囁いた。
「 今まで心配させちゃったな・・・ごめん。
美生、ありがとうな。 」
礼司の表情は、とても晴れやかだった。
その日の真夜中、レンとミオの寝室では・・・・。
「 今朝は何も理由を聞こうとせず、出掛けさせてくれて、ありがとう。
ミオに全てを話すよ。 」
レンは、今日、礼司と出掛けた理由を話し、
自分が千春とは、以前から知り合いだったこと、
千春の援助交際のことや、
春休みに一日だけK街で親子として過ごしたこと、
でも、それを礼司に偶然、見られて、彼を誤解させ、苦しめていたこと、
千春に、自分の気持ちを礼司に伝えたら・・・と
告白を勧めたのはレン自身だったということ、
更に千春という女の子の人格や家庭の事情、父親のことなどを話し、
それらを全部受け入れた礼司の、千春を思う気持ちが本物だということも
包み隠さずに、ミオに打ち明けた。
最初はミオも驚きを隠せない様子だったが、
千春の、今までの寂しさ、辛さ、悲しみを受け入れてくれた。
「 ミオ、今まで黙っていて悪かった。
でも・・・オレ、誰にも知られたくないという、
あの子の気持ちを思うと、ミオにも話せなかった。
もしも礼司に知れることがなかったら、
一生、オレの胸の中だったと思う。 」
「 いいんだよ、レン。
レンは、そういう人だから、私は信頼しているんだよ。
きっと千春ちゃんだって、レンのことを信頼したからこそ、
心を開いて、いろんなことを話せたんだって思う。 」
「 ありがとう、ミオ。
ミオなら絶対に、あの子のことをわかってくれるって思ってた。
それと頼みがあるんだ。
礼司にも、お願いされたんだけど、
今度、うちに千春ちゃんを呼ばないか?
その時にはまた、あの子の父親になりたいんだ。 」
「 うん!
もちろんだよ!!
千春ちゃんも、将来、もしかしたら?!
山下家の一員になるかもしれないしね。
本当に、そうなってくれたら、嬉しいんだけど・・・。 」
ミオは快く承知した。
「 あんないい子は滅多にいない・・・オレもそうなってくれたらって思う。
・・・・ミオ・・・もう一ついい話しがあるんだけど・・・。 」
ニヤニヤ笑って、一人で楽しんでいるかのようなレンに
「 ナニナニ?
レンったら、勿体ぶっちゃって!
早く話してよ、意地悪なんだから! 」
ほんの数秒、レンはミオを焦らすと、
「 礼司が、これからも千春ちゃんのことを大切にしたい、
将来の進路のことも真剣に考えるって・・・。
自分たちも、オレたちみたいな大恋愛をしたくなったって・・・。
アイツにしては珍しく、夢中になって話していたんだよ。
あんな礼司を見たのは久しぶりだった。
礼司が、かけがえのない ”大切な人” を見つけたこと、
千春ちゃんのことを受け入れてくれたこと、オレ、嬉しかった。
あんなに子供だって思っていた礼司も身体だけじゃなく、
心も徐々に成長して、大人に近付いているんだなって実感した。
そうだよな。
いつまでも子供なはずないよな。
それと・・・・・・・。 」
「 もおぅ~レン! 」
レンはまたニヤニヤ笑って、ミオを焦らすと、
「 ・・・・・・オレたちの子供でよかったって・・・。 」
「 レン!! 」
ミオは嬉しくって、思わずレンに抱きついていた。
横で静かな寝息を立てる、ミオの無垢で美しい寝顔を見ながらレンは、
千春と親子になって一日を過ごしたあの日の夜、
立ち寄った公園で最後に千春が言っていたことを思い出した。
それは礼司にも、ミオにも話していないことだった。
~~~
「 最後に一つだけ聞いてもいいですか?
私って、男の人を惑わす女の子ですか?
今日、レンさんは私に惑わされましたか? 」
千春が、どうしてそんなことを言うのか、
不思議に思ったレンは、悲痛な表情をする彼女に問いただしてみると、
初めて援助交際した、中年の男に ”キミは男を惑わす” と
言われたとのことだった。
だからレンは、千春にこう言った。
「 誤魔化す言い方をするのは、キミのためにならないと思うから、
ハッキリ言おうと思う。
確かにキミは男を惑わす女の子なのかもしれない。
そのせいで、キミ自身が危険な目に遭うことだってあると思う。
でもキミがそれを自覚して、制御することを覚えれば、
危険なことだって避けられるって思うんだ。
・・・・とは言っても、悪いことばかりでもない・・・。
良い言い方をすれば、キミって魅力的ってことじゃないか。
とても素敵なことだとも思う。
オレもキミには他の女の子にない、不思議な魅力を感じていたのは
本当だ・・・。 」
「 レンさん、ありがとうございます。
レンさんにアドバイスしてもらえたら、私の心の中が、
いっぺんに晴れたような気分になりました。
なんか不思議・・・。 」
千春は微笑むと、
「 私が自覚して、制御する力を持つことですね・・・。 」
「 最初は思うように、コントロール出来ないかもしれない。
難しさもあるかもしれないけど、
キミの心がけ次第で、それも可能だって思える。 」
「 わかりました。 」
千春は納得し、大きく頷いた。
ーーきっとあの子の持つ魅力が、礼司を夢中にさせているんだろうな。
たぶん・・・礼司もあの子に惑わされたことがあったのかも・・・。
アイツも苦しんだはずだ・・・。
でも礼司が、あの子のことを大切に思っているからこそ、
今までも2人の仲は、うまくいっていたに違いない・・・。
それは礼司の千春を思う気持ちが本物だと、
レンが確信した理由の一つでもあった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
礼司 の 千春 を 思う 気持ち が 本物だ ということ
彼 が 着実 に 大人 へ と 近付いていること
自分たち の 子供 として 生まれたこと を よかった と
礼司 が 言ってくれたこと ・・・・。
長年 礼司 を 育ててきた レン と ミオ には
たまらなく 嬉しい 言葉だったこと でしょうね。
次回 は 学校 での 昼休み
礼司 と 千春 が お弁当 を 食べている 話し を 書いています。
今日 も ご愛読 ありがとうです m(_ _ )m
なんちゃって作家 Yu