番外編・登場人物 ![]()
山下礼司 ・・・・・・ 冷静沈着な慎重派
父親に似いてるのは容姿だけ![]()
中村千春 ・・・・・・ 全てを話し終え、安堵感を持った半面
礼司との別れを覚悟している
山下レン ・・・・・・・ 礼司の父親
波乱な幼少、少年時代を過ごした影響からか
自分自身にも甘えない強い人
今まで の ストーリー ![]()
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もう辺りは、真っ暗になっていた。
礼司と千春が国立公園のベンチに座ってから、何時間経過したのだろうか?
一通り千春が話し終えると、2人の間に、しばらく沈黙が広がっていたが、
その沈黙を破るように、千春が思い切って言った。
「 礼司くん、ごめんなさい。
・・・私がエンコウをしていたこと・・・。
一度きりだとはいっても、中年のおじさんと、あんな関係になったこと、
礼司くんに ”汚い女” だと思われても仕方がないと思ってる。
それと礼司くんのお父さんである、レンさんを一日だけとはいっても
図々しく独占してしまったこと・・・。
それが誤解だったとはいっても、
礼司くんを苦しめていた原因だったなんて・・・。
許して欲しいだなんて言えない。
私がどんな女の子なのか、わかったよね。
すごく幻滅していると思う。
今まで礼司くんを苦しめていたこと、自分のヤマシサを隠して
付き合っていたこと、本当にごめんなさい。
いくら隠そうとしても、隠し事って、いつかはバレてしまうものだね。
でも礼司くんと一緒に過ごせたこと、すごく楽しかったよ。
それに、こんな私のことを好きでいてくれたこと、守ってくれたこと
今までありがとう・・・。 」
今まで隠してあったことを全部、礼司に打ち明けたからなのか、
千春の表情は、重い呪縛から解放されたかのようだった。
そこで礼司が口を開いた。
「 おまえの話し、全部わかった。
オレなりに納得もした。
だから・・・もう ”礼司くん” だなんて呼ぶな。 」
「 あっ・・・。そうだったね・・。
ごめんね。
もうそういう関係じゃなくなるんだもんね。 」
涙を堪えながら、千春が精一杯に明るく答えると
「 そうじゃない!
こんな小さなことに、こだわっているオレが可笑しいって、
おまえに笑われるかもしれないけど、
オレ、いつもおまえに ”礼司くん” って呼ばれるたびに
寂しい気分になってた。
でもいつかは ”礼司” って呼んでくれるだろうと待っていたんだけど、
おまえは、なかなか、そう呼んではくれなかった。
だから・・・これからは ”礼司” って呼び捨てでも構わない。
オレたちの関係って、そういう関係だろう? 」
「 えっ?! 」
「 千春!!おまえ、なに勘違いしてんの?
さっきから ”ごめんね” とか ”ごめんなさい” とか
なに謝ってばっかいるんだよ。
オレが千春を見捨てるとでも思っていたのか?
ずいぶんとオレも、おまえに見くびられていたものだよな。
千春と父さんのこと・・・オレの誤解が解けて良かったと思ってる。
ホッとしている自分に気付いた。
確かに千春がエンコウをしていると知った時は、すごくショックだった。
だからって、おまえのことを感情的になって怒鳴ったり、
悪く言ってしまって悪かった・・・オレ・・・馬鹿だったよ・・・情けないよ・・・。
結構、傷付けちゃったよな・・・。
言い過ぎちゃったよな・・・。 」
礼司は深くうな垂れ、
「 オレ・・千春のことが好きだ・・・。
過去の千春が、どんな千春だって、好きなことに変わりはない。
エンコウなんて、千春のほんの一部に過ぎないじゃないか。
オレは、千春の良いとこを、沢山、知ってる。
それに千春だって、今まで充分に苦しんだんだろう? 」
礼司には千春の援助交際や性行為が、とてもショックだったが、
その半面、彼女の話しを聞いているうちに、
千春の寂しかった思いや、礼司に隠し通そうとしていた彼女の
苦しみが痛いほどにわかった。
それに父親のレンと千春が、ヤマシイ関係ではなかったことが、
礼司にとって、大きな救いでもあった。
だから千春のことを、礼司は心の中で既に許していた。
「 大好きな礼司くんの ”カノジョ” として、付き合ってきて、
その時間は、とても幸せな時間だったけど、
私は、いつも ”自分の罪” が、何か些細なことで、
礼司くんにバレるんじゃないかと、ビクビクしていた・・・・。
でも・・その苦しい思いは、私が受ける罪の報いなんだって思ってた。
礼司くんが怒るのも無理もない。
私は、それ相応のことをしてしまったんだもん。
礼司くんから言われたことは、私には確かにキツかったけど、
それだって私が受ける罪の報いなんだって思って堪えてた・・・・。
言われて当然だもん・・・だから礼司くんは気にしなくっていいんだよ。 」
「 千春・・・・。 」
「 ごめんね・・・・。
でも・・・本当に・・こんな私でもいいの? 」
「 千春は、まだそんなことを言うの?
オレには千春が必要なんだ。 」
「 でも・・・私・・・ 」
更に何かを言おうとした千春の唇を、礼司は自分の唇でふさいだ。
そして礼司は、千春の両肩を掴み、彼女の目を見て
「 それとも千春は、もうオレのことを嫌いになった? 」
「 うううん、嫌いじゃない。
嫌いになんかなれない!!
私・・・礼司くんのことが大好き・・・。
だから私を受け入れてくれたことが、すごく嬉しい。 」
千春も礼司の目を、しっかりと見て答え、2人は抱き合った。
千春を抱きしめながら、礼司がポツリと言った。
「 オレ・・・ ”山下レンの息子” で良かった。
初めて父さんのことを誇りに思えた。
千春、ありがとう。 」
礼司の呟きを聞いて、千春は彼に全てを話したことが
彼にとって、本当に良かったことだったんだと思い、嬉しくなった。
「 礼司くんの言ったこと、レンさんが聞いたら、すごく嬉しいと思うよ。 」
「 ばっかじゃん!
本人に言える訳ないだろ? 」
礼司は千春のおでこを、軽く指で突付いて笑うと
「 千春、今度、本当にオレん家に来いよ。
オレの家族の一員として・・・。 」
礼司の、その言葉に千春は泣き崩れた。
「 ・・・言っちゃってから思ったけど、これってプロポーズみたいだね。 」
照れ笑いをしながら礼司は、泣いている千春を、
もう一度、優しく抱きしめると思い出したように、
「 あっ・・・それと・・・月曜日はお弁当作ってくれるんだったよね?
”特製千春弁” 忘れてないよな?
確認しとかないと、食べ損なったら大変だから・・・。
オレ、すごく楽しみにしてるんだからな。 」
「 うん、絶対に作るよ・・・ありがとう・・・礼司・・・・。 」
千春が初めて ”礼司” と彼を呼ぶと、
礼司は嬉しくって、思わず千春をギュッと抱きしめた。
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嵐 が 去った後 の 清々しい 晴れ間 の 中 に いるような
結果 に なりました。
どんな 千春だって 礼司 が 好きなこと に 変わりがない ・・・。
礼司 に とって 父親 の レン と 千春 の 関係 が
ヤマシイ関係では なかったこと が 大きな 救いだったように 思います。
礼司 と 千春 の 関係 も もっと 深くなったような 気 が してます。
次回 は 帰宅した 礼司 が レン に 或る頼み事 を します が
その 或る頼み事 とは ・・・・・・ ![]()
今日 も ご愛読 ありがとう ございます m(_ _ )m
なんちゃって作家Yu