お花。 番外編・登場人物 お花。


花 山下礼司 ・・・・・・ 自分の父親と千春が、あらぬ関係だと疑う

               千春に対し失望し、レンに対し憎悪を強くする


花 中村千春 ・・・・・・ 礼司を愛し、レンには親愛の思いを持つ

               レンに対しては恋愛感情は無いが

               2人を大切に思う千春の思いには

               計り知れないものがある


花 山下レン ・・・・・・ 礼司の父親

               千春を思う気持ちは

               礼司や美生と等しい



お花。 今まで の ストーリー お花。


「1」  「2」  「3」  「4」  「5」  「6」  「7」  「8」  「9」  「10」


「11」  「12」  「13」  「14」  「15」  「16」  「17」  「18」  「19」  「20」


「21」  「22」  「23」  「24」  「25」  「26」  「27」  「28」  「29」  「30」


「31」  「32」  「33」  「34」  「35」  「36」  「37」  「38」  「39」  「40」


「41」  「42」  「43」  「44」  「45」  「46」  「47」  「48」  「49」  「50」


「51」  「52」  「53」  「54」  「55」  「56」  「57」  「58」  「59」  「60」


「61」  「62」  「63」  「64」  「65」  「66」  「67」  「68」  「69」  「70」


「71」  「72」  「73」  「74」  「75」  「76」  「77」  「78」  「79」  「80」


「81」  「82」  「83」  「84」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

               


歩き出そうとした礼司は、千春の叫びに、

「 今更、なんなんだよ?

  人の父親を寝取った、おまえの言い訳なんか聞いて、どうすんだよ! 」

自分の腕を必死に掴む千春の手を、礼司は冷たく払いのけた。

「 私のことなら、言い訳だって受け取ってもいい!

  でもレンさんは違う!!

  違うの!!!!!

  だから私の話しを聞いて・・・・お願い・・・お願い・・・。 」

千春は必死になって懇願していた。

「 レンさんが、礼司くんの思う通りの ”汚い人” なのかどうかは、

  私の話しを聞いてから、礼司くんが判断したらいい・・・。 」

「 わかったよ・・・。

  おまえの話しとやらを聞いてやるよ! 」

投げやりに答えると、礼司は千春とは座る間隔を空け、

背を向けるように斜めに座り、ベンチの背もたれに肘を付き、足を組んだ。

礼司の態度に、千春は大きなショックを受けたが、

「 私とレンさんが、初めて出会ったのは、礼司くんと知り合う前・・・。

  これから話すこと全部は、美奈子も知らない・・・。 」

千春は涙を堪え、言葉を選びながら話し出した・・・・・。





~~~

千春がコンビニでバイトを始めたのは、

彼女が高校1年生になったばかりの、昨年の春からで

レンは、時々、そこのお客さんとしてコンビニに来ていた。

千春が初めてレンを知ったのは、たわいもないことが最初だった。

その時、陳列棚に商品を並べていた千春は、

自分の背後から、すぐ間近の商品に伸びてきた手を目にした。

千春には一目で ”男の人” の手だと、わかったけど

その手の綺麗な長い指に、千春は惹かれ、

次の瞬間、商品を手にしてレジに向かう、その手の主の

長身で細みな後ろ姿を千春は目で追っていた。

そして精算を済ませ、コンビニから出ようとする、手の主の横顔を

千春は、ハッキリと見た。

ーー30代前半の人なのかな?

   なんて素敵な人なんだろう・・・。

千春は、それ以来、時々来店してくる、その男性に憧れ、

密かに待ち焦がれるようになっていた。

そんな日々が続き、昨年の夏の午後、

千春が陳列棚の整理をしていると、

「 あの・・・キミ?ちょっといい? 」

その声に千春が振り向くと、

自分が密かに憧れている男性だとわかってハッとした。

「 えっ?はい? 」

千春が緊張の面持ちで返事をすると

「 ちょっと言いづらいんだけど、キミの頭の後ろに、

  シールが付いているから、取ってあげたいんだ。

  いいかな? 」

「 えぇぇ?!

  はい、お願いします。 」

千春は恥ずかしさで、顔を赤らめた。

たぶん商品を運んだり、品出ししている時に、

たまたま手の甲に、くっ付けていたシールが、

いつの間にか頭に付いてしまったのかもしれない。

「 ありがとうございました。 」

男性にシールを取ってもらうと、千春は笑顔でお礼を言った。

「 今度は気をつけるんだよ。 」

男性も笑顔で、そう言うと、レジで精算を済ませ、コンビニを出ていった。

そんなことが、きっかけで千春と男性はコンビニで

顔を会わせると、挨拶したり、一言二言程度、話しをするようになった。

もちろん千春も男性も、お互いに名前も知らない間柄だったが、

男性の方は千春の胸に付けているネームプレートから

千春のことを ”中村さん” と呼んでくれたり 

”キミ” と呼んでくれたりしていた。

それと男性の話しの断片から、

このコンビニの近くに男性の仕事場があることや、

彼が妻帯者だということを千春は知った。





「 その ”男性” が、礼司くんのお父さん・・・レンさんだった・・・。 」

千春は、そこまで話すと礼司の背中を見た。

黙って聞いている、礼司の微動すらしない後ろ姿に、

千春は彼のやり切れない思いを感じ、胸を強く痛めたが、

更に話しを続けた。

「 私、昨年の体育祭で、礼司くんのことを初めて知って好きになった時、

  礼司くんの顔を、どこかで会ったことがある顔だって感じてた。

  でも、それは礼司くんがレンさんに似ているから・・・。

  礼司くんとレンさんが親子だって、私が知ったのは

  そのずっと後・・・・・。

  私がレンさんと一緒に街を歩いていた理由は、元々私の罪に関係してる。

  これから・・・私の罪・・・エンコウ・・をしていた理由から話すね・・・。 」

千春は ”自分の罪” を話したことによっての

礼司の反応を強く恐れたが、話す決心を固めていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


千春 の 告白 の 序章 にも なる ”レンとの出会い”


最初 は 礼司 の 父親 だとは 知らず に


レン に 対して 憧れ の 思い を 持ったまま


その後 礼司 の こと を 好き に なる 千春 ・・・・。


2人 の 間 で 揺れる 女心 も あったかもしれませんね。


レン も 礼司 も


千春 に とって 大切な存在 です。


次回 も 千春 の 告白 は 続きます。


礼司 の 頑なな心 は 解れるのでしょうかはてなマーク


今日 も ご愛読 ありがとう ございました m(_ _ )m


                              なんちゃって作家 Yu