いよいよ
眞子さま 結婚
そのニュースに 心がざわつくのは
私が 昭和の人間だから?
その昔
今の 上皇ご夫妻の
世紀のご成婚を期に スタートした
「皇室アルバム」
どうやら それは
日本最古の民放番組らしい
最近は やっていない
と 思っていたら
今は
週末の早朝に やってるのね
以前は
夜か 週末の昼にやっていたのに
夜型の 私
気づかないはずだわ
幼い頃
親と一緒に観ていた その番組で
とりわけ 記憶に残っているのは
自分と年齢の近い 皇太子たち
サーヤ(紀宮)が
まだ お生まれになる前
当時
今の天皇と 皇嗣は
ナルちゃん アーヤ
と
親しみを込めて 呼ばれていた
青々とした芝生が広がる
御所のお庭で
ご旅行先の 海や山で
元気に遊んだり
お行儀よく振る舞う ご兄弟と
それを やさしく見守る ご両親
番組で流れる その映像は
まさに
敗戦からの復活を目指す 日本の
「理想の家族像」
だった
当時の 小学生男子は
今で言う トランクスを
さらに小さくしたような
場合によっては
大事なモノが
脇から 顔を覗かせてしまいそうな
短パンを履いていたけれど
皇太子たちの服装は
当時の 庶民のそれとは
少し 違った
今では普通になった
長めの短パンに
襟のあるシャツ
ジャケットを着たときの
足元は
白or黒の靴下&ハイカットブーツ
当時の 子どもたちの主流は
ズック と呼ばれた
甲のあたりに
名前の書ける ゴム部分がある
運動靴の時代だからね
その
お坊ちゃま風ファッションに
親戚のお下がりばかり
着させられていた 私の目は
釘付けだった
なんて お上品で
なんて 似合ってるんだろう
マンガを描くのが 好きだった
私が
当時 描く男の子は
もちろん 長めの短パンに
ハイカットブーツだった
そんな形で
皇室を
それなりに 身近に感じていた
私
だから
礼宮と 紀子様
皇太子(現天皇)と 雅子さまとのご結婚は
よ~く 覚えている
華やかな 馬車の隊列が
まるで 西洋の絵本の中の
お姫様みたいで
本当に ステキだった
とは言え
やんごとない方々の
結婚に至るプロセスや 駆け引き
流布される 噂にも
興味津津だったけど
私の父は 職業軍人で
海軍兵学校から 海軍士官になった
とはいっても
実戦に出て 2年足らずで
終戦を迎えたんだけど
その間に
父の同期の半分は
海の藻屑と 消えた
彼らは
天皇陛下 万歳
と叫んで 海に沈んでいったのか
父も レイテ沖海戦で
乗っていた船が 沈んで
九死に一生を得たけど
その時の体験は
家族の前で 決して語らなかった
ただ 覚えているのは
家族で
現天皇と 雅子さまの
ご結婚発表の
テレビ放送を 観ていた時
記者の質問に 現天皇が答えて
それに 雅子さまが
そのお言葉に
付け加えさせていただきますと…
というニュアンスの言葉を
続けた場面があったのだけど
それまで その様子を
黙って観ていた 父が
突然
…不敬だ
と
怒気の籠った声で 言ったこと
びっくりした
だって 私にとっては
特段 引っかかることではなかった
皇太子(当時)の言葉を
もう少し クリアにして
伝えたかっただけだろう
ただ それだけのこと
その時 気付いた
父は
天皇に対して
私の想像を 遥かに超える
畏敬の念を 抱いてる
死が近くなった 時
父は病床で
死ぬのは 怖くない
先に逝った仲間が 大勢待っている
とつぶやいた
ああ
父の時計は
あの戦争で止まってるんだな
と思った
父が この世を去り
海兵の同期も 殆どが鬼籍に入った
時代は 変わった
こんにち
天皇のために 死を選ぶ若者なんて
いないだろう
昔はたくさんいた
そういう若者の 心を
想像することすら 難しいだろう
皇族にも
結婚の自由がある
世界の趨勢からしても
その考えは 自然なのだろう
皇族の人権を考えると
私を抑えて 公のために
と強制するのも 難しい
私は
戦争を体験したわけではないし
天皇を
特別に 崇拝しているわけでも
ない
ただ
国民の窮地には
足を運んだり 祈ったりして
現上皇夫妻が実践されてきた
国民に寄り添う皇室
という姿勢を 観てきて
それは
政治的に
実際以上に 美化されて
伝えられていたかもしれないけれど
皇室は
いつも 国民に寄り添い
その幸せを祈ってくれる 存在
日本には
そういう存在が ある
そんなふうに思えることの 幸せは
感じていた
権威はあるけど 権力は持たない
それも 実に
日本的美学のような気がして
好きだった
だから
不敬罪は
とうの昔に 廃止されてるけど
でも 皇族方への呼称には
家族で話すときすら
自然に
様 をつけたり
敬語を使ったりして
心のどこかで
皇室を敬い
日本人として
アイデンティティの拠り所に
していた気がする
今の時代
天皇が 現人神 とは
誰も思ってないだろう
皇族も 人間
もちろんだ
人間 誰でも
自分が 一番大事
それも そう
でも
国民と同じような 感覚で
公より 私を優先することを
声高に主張する
そんな皇族の 存在意義って
何だろう
皇室に
美しい誤解をしていた あの頃が
懐かしい


