みなさん、こんにちは。
有山 あかねです。
【宅建とったら次はこれ】
【企業様向け不動産営業研修】
権利関係の基本のキ。
今回は強迫による意思表示について確認します。
強迫による意思表示
とってもステキな土地を持っているA。
その土地に目をつけたコワイ人B。
BはAに対して、
破格の値段で土地を譲れと迫ります。
「もしも、売ってくれなかったら、
大変なことになると思うなあ…
夜道は危ないから気をつけて帰ってね…」
大変なことになっては困りますし、
夜道が危なくなるのはAとしてもイヤですから、
Aはいっそのこと売却してしまうことに。
強迫とは、このように、
おどして意思表示をさせること。
強迫による売買契約は一応は有効に成立しますが、
詐欺と同様に取消しの対象となります。
一度は売却の意思表示をしたAが、
あとから勇気を出して取消すと、
契約は初めからなかった状態に戻ります。
第三者による強迫
では、第三者Cにおどされたことによって、
Aが売却の意思表示をした場合はどうでしょうか。
第三者の詐欺による意思表示の場合は、
相手方が善意無過失だと取消しできず、
それ以外の場合には取消しできるというルールでした。
これは、詐欺の被害者も、
ころっと騙されてしまったわけですから、
少なからず落ち度があるよね
という考えに基づくものです。
一方、強迫の被害者には、
落ち度はあるのでしょうか?
以前、大学の授業で、
「強迫の被害者に落ち度があると思うか」
と、学生さんに聞いたところ、
「気が弱い」
という返答をもらいましたが、
気が弱いのは落ち度にはなりません。笑
結論として、強迫の被害者は、
詐欺の被害者とは異なり落ち度がないため、
相手方が善意無過失でも取消し可能となります。
取消し前に登場した第三者
AB間で、Bの強迫によって
売買契約が締結されていたときに、
第三者が登場した場合についても考えておきましょう。
Aが勇気を出して強迫による意思表示を取り消したとき、
既に土地が転売されてしまっており、
第三者Dの物になっていた場合です。
詐欺の場合には、
第三者Dが善意無過失だったのか、
それ以外だったのかで結論は異なりましたが、
強迫の場合にはやはりAには落ち度がないため、
たとえ第三者Dが善意無過失だったとしても取消しを対抗できます。
以上、強迫による意思表示についてでした。
有山 あかね