(智)


人間の姿に戻ったニノは


俺らの会社に季節工として復帰できた。


時給1013円からの再スタートだ。

 

勤務が続けば正社員への昇格もあるらしい。

 

ニノは張り切っていた。

 




翔くんの試作課に配属されたニノ。


毎日図面のトレースを頑張っているらしく

 

販促から復帰できた俺は心配で心配で


一日に何度も試作課を訪れていた。

 

工場では、安全靴を履いて帽子をかぶって


皆同じような格好なのに


何故だろうな。

 

ニノが可愛くて見えて仕方がなかった。

 

翔くんもニノにメロメロになっていて

 

自分の机とニノの机をくっ付けては

 

みっともなくはしゃいでいた。

 

ランチは交代制で


試作課と俺ら購買は同じ時間だから


必ずニノと一緒になれた。



 

櫻井「お盆休み、何処か行くの?」

 

ニノ「南の島に行きます」

 

櫻井「あれ?今、南の島ってブームなの?


確か智さんも、ね?」

 

智「うん。俺も行くんだ」

 

櫻井「現地でバッタリ会ったりして」

 



・・一緒に行くと言った方がいいのかな?

 



まあ、いいや。

 

ニノは働いたお金で


俺の両親へのお土産を買えると喜んでいた。

 




猫ちゃんは、あ、Jr.っていうんだけど



俺とニノにだけ、懐いた。

 

たまにねーちゃんや相葉ちゃんが来ても

 

ベッドの下に隠れてしまう。

 

あの二人は、できてるのかもしれないって


思うほど一緒にいた。

 

サイズが違うからニノ猫ちゃんじゃないと


バレるかもしれないと


内心ヒヤヒヤしていたけれど

 

Jr.🐈‍⬛の隠れんぼが上手で助かった。

 




智姉「もう女の子のフリなんて


しなくても大丈夫だからね。


こんなに可愛い子💕


うちの親も大好きになるわー」

 


ニノ「ありがとうございます///」

 





南の島に行く間、Jr.🐈‍⬛は新小岩の


ニノのお母さんに預けるのが一番に思えた。



 

お母さんが好きという煎餅を買って

 

Jr.🐈‍⬛をゲージに入れて連れて行った。

 

ニノのお母さんは流石、ニノのお母さんだ。

 

ニノの好物を熟知していた。

 

献立、味付け、量が


全てニノ仕様なことに俺は感動を覚えた。

 




ニノ母「これ、ご両親に」

 



持たせてくれたお土産は

 

お母さんの手作りの梅干しだった。



 

ニノ母「この子が梅の季節に生まれたから」

 



親って有難いものだな。


お礼を言ってありがたくいただいた。

 

留守の間、Jr.🐈‍⬛を頼んで


俺とニノはそのまま羽田空港へ向かった。




 

ニノ「見てみて!!


飛行機に智そっくりな人!!


あー。櫻井さんのそっくりさんもいるー。


あ、あ、相葉さん?


それにうっわー。


潤くんや俺に似てる人も描かれてるよ」

 




小さな子どもみたいにガラスに貼り付いて

 

面白いものを見つけては俺に教えてくれる。

 

リモワのキャリーを引いては

 



ニノ「ワンちゃんのお散歩みたいだね」

 



と喜ぶ。

 

俺、ニノが来る前はどうしていたかな?

 

思い出せないくらい

 

俺の暮らしを彩るニノ。


可愛くて可愛くてたまんない。


俺をこんなに夢中にさせて


どうしてくれよう。



 

俺と最愛のニノの


南の島への旅がとうとう始まった。