昨日紹介した映画「国宝」共々日本アカデミー賞2025での優秀作品賞を受賞したのが、今回ご紹介する「TOKYOタクシー」
他にも脚本賞を受賞し優秀主演女優賞を倍賞千恵子
優秀助演女優賞を蒼井優が受賞しました。
(今年のアカデミーは全ての賞で複数の作品と俳優も受賞して話題に、)
毎日ひとり個人タクシーとして街を流す運転手。
一人娘が得意の音楽で推薦入学できそうだとわかっても、それを後押ししたものの妻よりその為の入学金はどうするのと言われて、なんとかなるさと言いながらも途方に暮れる。
妻も仕事と家庭を掛け持ちする家で、なかなか家族と過ごす時間がとれない宇佐美浩二・・・。そんな時に高野すみれという女性からタクシー予約が入ってくる。東京の柴又から神奈川の葉山まで送って欲しいと。宇佐美は思わず長距離になることに、嬉しいながらも大丈夫ですかと金額の心配もしてしまう。
しかしすみれは道中で寄って欲しいところがあるのよと・・・・
その為にタクシーを使うんだというのだ。
すみれは住み慣れた東京を離れて、葉山にある高齢者施設に入るのだと、それ故に自分の人生で思い出のある場所を最後に見ておきたいと・・・・。
小綺麗な高齢女性であるすみれ・・・・、しかし物事ははっきりと口にするようで、無口な運転手である宇佐美に対して、運転手さんもっと笑えばいいのにと・・そうゆうやり取りをする中で、ふたりは互いの人生での話をし始めるのだった。
すみれがまだ若い娘の頃、キム・ヨンギという男性に恋をした。
初恋だったその恋は、ある日キムが母国へ帰るということで終わってしまったが、彼女の中にはひとつの命が宿っていた。
その子を母親の経営する店で働きながら、母親の手も借りながら育てていたある日、今度はその店によく訪れていた男と恋におち・・・
母親の心配をよそに、子供を連れて3人で暮らし始めるのだった。
しかしその内一緒に暮らし始めた男の性格があらわとなり、すみれはとんでもない事件を起こしてしまう。
警察に逮捕されたすみれは裁判をうける事に・・・・
映画で若かりし頃の高野すみれを演じていたのが蒼井優
上品そうな高齢のすみれをミラー越しに見ながら、宇佐美は意外な人生に驚きを隠せないのだった。
子供も亡くしてしまったというすみれは、これまで自力で生きてきた。
高齢になって自宅を売却して、葉山にある自分で見つけたという施設に入るんだと・・・。家族とは仕事上いっしょに過ごせる時間がとれないという宇佐美に、すみれは興味津々で質問をしていく。
妻もパートに娘は推薦入学できそうなんだが、妻にはその為のお金はどうするのと問われて、どうにかなるさといったもののどうする当てもなくてと・・・・。人生を85年間生きてきた高野すみれは、そうゆう宇佐美の話に笑顔で受けこたえ・・・途中で休憩中に受けた娘からの電話で、どうしても食べたいと頼まれたモノをふたりで買いに行く事になった。
施設に入る前のすみれにとって、宇佐美との楽しい時間はとても有意義な時間であった。そして宇佐美にとっても、この高齢の女性すみれとの語らいで、誰にも言えなかった思いをさらけ出し、すみれと共に過ごす今日という一日が忘れがたいものとなっていく。![]()
思わず施設側への到着が遅れそうになり、慌てて車を走らす宇佐美。
少し小高い丘にあがったような立派な高齢者施設。
そこへ着いた頃にはすっかり周りも暗くなっていて、その風景だけは見る事ができなかった。それでもその施設がホテルのようにりっぱな建物であり、しっかり管理されたものなのだと・・・
宇佐美もすみれとの別れの時に気づくのである。
共演をした木村拓哉と倍賞千恵子は、2004年のジブリ映画「ハウルの動く城」以来20年ぶりの共演だったそうだ。
キムタクもすっかりいい年頃になり、二人の娘も大きくなって落ち着きのある男になってきたが、千恵子さんもおかわりなく。![]()
舞台が柴又からと聞けば、さすがこの映画の監督があの寅さんで有名な山田洋次だからかと納得してしまう。
倍賞さんも寅さんの妹さくらとして、柴又で生活していたしさくらでなくて今回はすみれかと、思わずその設定に映画を見ていてクスっとしてしまいました。![]()
真っすぐ目的地へ向かうんだと思っていた宇佐美が、すみれの思い出の地巡りに付き合わされて、行ったり戻ったりと同じようなところを何度も往復している。すみれが家を出る時には、笹野高史演じる司法書士が付き添っているのを見て、過去はどおあれしっかりと彼女が頑張って生きてきたんだなと思わされるのだ。
その司法書士がこの映画の最後にもう一度登場してくる。
それは宇佐美にあることを知らせる為だった。
宇佐美は施設の前ですみれと別れる時に、すみれは宇佐美との楽しい時間をこのまま終わらせたくなかった事で、わがままを言ってしまうのだが、それを宇佐美はむげに断りドライバーと客という関係はそこで終わってしまう。
次に宇佐美がすみれに会いに行ったのは、それから数日後の事だった。
彼女の部屋からは眺めのよい海の風景が広がっていた。
この映画・・・・
実は2022年に日本でも公開されてヒットしたフランス映画
「パリタクシー」という作品のリメイク版で、脚本も背景も日本的にしてあるのだが、生活に疲れた運転手と後部座席に乗る女性客は同じ。
こちらの作品はサブスク等で見れるようなので、加入している人は探してみるといいよ。
私も普段は洋画を主に観る方なんだが、この2年ほどはよく日本映画も観るようになった。まっ、気になる作品が増えたということもあるが、それまでは少ない方だったんでね。
しかも25年度に観た作品で、国宝含めてブログでも以前紹介した映画「爆弾」もアカデミー賞で最優秀作品賞と脚本賞・最優秀男優賞では犯人を追い詰める刑事役の山田裕貴も受賞している。
私的には犯人役として登場する佐藤二郎もよかったと思っているんだけどね。![]()
自分が観に行った作品がこうして受賞したと聞けば、なんだか嬉しくもなるものだ。
今年のアカデミーでは1つの作品でなくてどれも複数の作品が受賞しているのも、日本映画の頑張りが見える気がする。![]()
アニメ映画でもやはり複数の作品が受賞しているし、
その日本アカデミー賞の授賞式は、3月13日グランドプリンスホテル新高輪でおこなわれるそうだ。テレビは勿論ラジオとか様々なメディアで放送になるそうだ。
自分もこの二人のような黄昏るような年齢になってきて、なんだか同じような境遇の人の人生を観たくなって、劇場へ足を運んだということだ。![]()
人生の折り返しとなり始めて、ふと立ち止まったり先を見つめたりと、そうゆう時間も増えてくる世代。この二人のような世界を追体験するようにして、自分の生き方を見つめ直し考える機会となる。
そんな人間ドラマな作品にも、心を動かされるようになりました。
普段だとこうした映画は観る事はないんだけどね。(笑)
見ても洋画系でのドラマかな・・・・。山田洋次監督なんて劇場へ行ってみた作品って本当に少ないし、乗り気で行った事なんてあったかな?
狭いタクシーの車内で始まる世代を超えた人生の旅。
普段からタクシー運転手さんってこうゆう風に、いろんな人の人生を乗せることもあるんだろうなって、一期一会の出会いであっても・・・・
一生記憶に残る出会いも1つや2つあるんじゃないかな。
この映画を観終わったあと、エンドロールが流れる中でグッと胸にくるものがあり、「さぁ~~明日も頑張ろう!」ってそうゆう風に思った。
すみれの人生に関わってきた人物達を、これまた芸達者な俳優陣が演じている。宇佐美の妻役では、久しぶりに映画で見た優香が演じていた。
観る人によっていろんな感想を持つんだろうなと思う。
映画の中で若い頃のすみれ役の蒼井優が、夫に下すある場面がまるでホラーで、思わず身がすくむ思いでうわぁ~~ってなってしまった。(笑)![]()
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タクシーを舞台にした映画や物語ってけっこうあるよね。
私はこの作品も勧めたい・・・・
私も好きなソン・ガンホが主演する映画
「タクシー運転手 約束は海を越えて」という作品。
舞台は1980年の光州事件といったものを背景としているんだが、韓国では今も歴史の中で悲惨な出来事として語られて、この事件だけを扱った映画も作られたりもしている。ソン・ガンホ演じるタクシー運転手が乗せたドイツ人カメラマンが、軍事政権に対して民主化を要求する市民らの姿を取材。それを良しとしない政府側の人間との間で、本当の姿を世界に伝えて欲しいと政府側に追われながらも、彼を逃がそうとするヒューマンドラマだ。
決してお堅い政治的な映画ではなくて、「パラサイト 半地下の家族」でも見せたソン・ガンホお得意のとぼけた演技もあったりもして、クスっと笑わせてもくれる。![]()
こちらもサブスク等で探してみて下さい。![]()
TOKYOタクシーはまだまだ劇場で公開しているようなので、是非劇場で観てみて下さい・・・・。私が観たのは国宝と同時期の去年12月上旬だったんだけどね。![]()
宇佐美とすみれのたった一日の間に出会って別れたその後の物語も、ブログではネタバレさせてないと思うので・・・(笑)
キムタクもいい演技をしていますよ。![]()
これから公開となる「教場」の風間教官とはまた異なる。
家族の為に働くタクシー運転手として、
あと・・・、声だけの出演ですが・・・キムタクの親友でもある明石家さんまが同僚運転手としてキャスティングされています。
どこの場面で出てくるか・・・忘れないで耳をすませていて下さい。









