先日、まつこさんのこのブログを読んで、


体温が上がる感覚というか、
熱くなる感覚になって。




自分の中の置き去りにされている感覚が反応して、
それが何なのか確かめたくなりました。






その日さっそく、「がらくた」を本屋さんに買いに行って、
とても久しぶりに小説を読んでみることに。











夫を愛する45歳の翻訳家・柊子
15歳の美しい少女・美海(ミミ)
天性の魅力で女性を魅了する柊子の夫・原






物語りの視点は、
柊子とミミ、章ごとに交互に描かれていて。






わたしは、
柊子から見たミミ
柊子がミミを見て感じたこと
にとても胸を掴まれました。








いろんな男との関係を重ね、一人の男を愛することはないと思っていたが、原さんに出逢い、
身も心も原さんを愛するようになった柊子。



孤立するように他に紛れず、
小さく無防備で美しい、
まだ男を知らないミミ。









夫の原は、
快適なことや、
理解出来てしまうことを恐れていて、
柊子はそんな夫の“望むわたし”で在ろうとしてる様子を感じて。

柊子の中に、
夫に支配されたくてたまらない自分と、
同時に、夫と出会う前の自分に固執する自分が存在している。

なぜなら、原が出会い、愛したのは、
その女(出会う前の自分)だから。


だから、いつも、
次に会ったとき、
彼がちゃんと、新しく自分を発見してくれることを祈る。











ミミを見る柊子に対して、柊子の母とのやりとりが印象的で、
「嫉妬でしょうよ、それは」

「嫉妬?だってまだ子供じゃないの、ばかばかしい」

「だからこそでしょ。子供と大人の中間で、あんたが失ったものと手に入れたものを両方持っていて。
いましかないっていう種類の生命力があるから」




あとこのセリフも。

「いっそ一年後でもいいんだけど、
もしどこかで再会したら、
彼女はまるで違っちゃってるわね、きっと。」

「いま確かにあそこにいる彼女は、一年後にはこの世のどこにもいないんだなぁって、」

「それで目がはなせなかったのかもしれない」








ほんの一瞬ではあるが強く、
私は自分がミミをまぶしいと思ったことに気づく。
ミミの持っているものではなく、
持っていないものによる、それはまぶしさだ。













あ、わかる。



これを読んで、その感覚がわたしにもわかりました。








知る前に、
経験する前に、
まっさらな状態に戻ることは出来ないから。






愛する人と出会う前の自分に戻ることは出来ないし、
知ってしまったら、
知る前に戻ることは出来ない。



経験したこと、
感じたこと、
沸き出た気持ち、
どの瞬間瞬間も、
なかったことには出来ないから。









だからこそ、
ミミの“持っていないもの”にすいこまれる。
柊子も、
夫である原も。










ミミはミミで、
おそらく生まれて初めて抱くであろう感情が、
原さんと会う回数を重ねるごとに生まれる。




原さんといることで、
初めての感情が生まれる瞬間を何度も何度も体感する。






知らなかった人を知ること。

話していると、ふいに興奮してしまう瞬間。

二人きりで会いたい気持ちを認めた瞬間。

柊子さんの太ももに自然に原さんが手を置いているのを見た瞬間の嫉妬。

会える、とわかったら、湧きあがる喜び。

「会いたい」と言うのではなく、原さんに言われたい言葉だと感じた気持ち。

原さんに「きみに会いたい」と言われて、嬉しくて、手足がはちきれそうになる瞬間。

この人に抱かれたいという気持ち。

それに対して、覚悟を決める瞬間。



そして、原さんとの経験で、自分で自分の体が別の物になった感覚。













柊子さんは、
変化することを知ってしまうからこそ、
果物も朽ちてしまう前にジャムにする。


夫に対する原さんへの想いも、
原さんから柊子さんへの態度も、
出会った瞬間のように、とっておきたいのだと思う。
夫の全てを受け容れながら。










わたしは、
この小説を読んで、
このブログにも何度か書いた忘れられない彼のことを思い出しました。


ミミの中に、
柊子さんの中に、
かつての自分を見たから。







思い出したのだけれど、
風化していました。








恋しい気持ちも、
もう一度会いたい気持ちも、
また触れたいと思う気持ちも、
何度も味わって、
風化していました。








わたしは、変化が怖く、
ときめいたまま、
気持ちが褪せぬまま、離れ、

長いこと燻っていたけれど。





半年ほど前まで燻っていた
7年もの想いの今は、風化していました。







悲しくもなく、
寂しくもなく、
ただただ
淡々と、そう感じました。










まつこさんのブログを読んで、体温が上がる感覚になったご縁を大切にこの本を読んでよかった。

わたしの現在地を確認できました。







今、淡々と風化したと感じたのは、
今の事実だけれど、

今に繋げてくれたのは、彼に対して生まれたいろんな感情からの繁栄の感覚です。






まつこさん、「がらくた」との出会いをありがとうございますheart3heart3



そして、
届く嬉しさこのブログもとてもとても、嬉しかったですheart3heart3
なんて素敵に表現してくれるのだろう、と胸が震えました。




真似も大歓迎ですheart3heart3
そんな風に言ってもらえて嬉しいですheart3heart3

でも、まつこさんが表現するだけで、真似だろうが何だろうが、まつこさんだけの唯一無二ですはぁと








同じものでも感じかたって、それぞれ。
その“それぞれ”が面白いなぁ、と思うのです。

今回、あらためてそう感じましたラブ