総インプラント | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

インプラントという言葉を聞いたことがあると思います。一般的な英語ではなく、カタカナでインプラントと書かれた場合は、人工歯のことを指すのが一般的です。歯がなくなってしまったときに、そこに人工の歯をうめこむ。それにより、力強く歯をかむことができるようになる。このような使い方がなされています。この歯は人工なので、常に白くてきれいです。人間の歯のようにくすむことはありません。

 

今から10年以上前の話になりますが、ある患者さんがきました。30歳ぐらいの若い女性です。歯をすべてインプラントにしたというのです。もともと健康な歯が多かったのでしょうが、すべての歯を抜いて、総インプラントにしたと言っているのです。

 

耳を疑いました。無くなった歯を補う方法がインプラントだと思っていたら、まったく問題のない歯をすべて抜いて、インプラントに植え替えたというわけです。すべてインプラントにしたほうが、歯はきれいだからという美容的な目的なのだそうです。

 

インプラントの場合、手術して植え込んだあとの歯の手入れが大変なのだそうです。手を抜くと、植えたインプラントがダメになってぬけてしまう。そのようなインプラントのトラブルはけっこう多いようです。自分の失った歯をおぎなうためのインプラントはいい方法だと思いますが、自分の正常な歯をすべて抜いてしまって、インプラントにするというのは理解に苦しみます。

 

このインプラントは保険がききません。この治療にはおそらく数百万ぐらいの支払いが必要になることでしょう。